ガチャ
相葉「おはよー!」
扉から元気よく入ってきた相葉ちゃんはなんかご機嫌な様子だった
櫻井「おはよ、元気だなぁ」
大野「おはよ・・・」
ニノ「・・・」
あの日から今日が初めてニノとの仕事
まだ数日しか経っていないのに彼の顔はいつにも増して白く、少し痩せた気がした
楽屋に入ってきたニノを翔くんは心配してたけど
彼はそれを流すように『大丈夫』って言って耳にイヤホンをはめゲームを始め
それ以上何も聞こうとしなかった
おれはそんな彼を目の端で見るだけで
声をかけることが出来ずスマホをいじっているフリをした
櫻井「相葉くんなんかいいことあったの?」
まってました!とも言わんばかりの顔をした相葉ちゃんは自慢げに言った
相葉「実はね〜予約とるのも難しい店今日行くんだ〜!・・・でね、実はまだ一緒に行く人決めてなくて」
櫻井「え、今日なのに?」
計画を細かく決めたい翔くんは無計画な相葉ちゃんに少し驚いた様子だった
そんなことは気にせず、相葉ちゃんは楽屋を見渡すと、ニノの異変に気づいたのか
少しやつれた彼に目を見張る
相葉「・・・・・・よしっ!決めた!ニノと行く!!」
ニノ「へっ?」
イヤホンをしていた彼ですら聞こえるような大きな声に
ニノは夢中だったゲームから思わず顔を上げた
相葉「ニノご飯行くよ!」
ニノ「いや、なんでですか?いやですよ」
相葉「いいから行くの!俺が奢ってあげるからっ」
ニノ「嫌ですって」
何度かそんなやりとりを繰り返し、ようやく諦めたのかニノが先に折れた
ニノ「・・・・・・わかりました」
ニノは渋々頷くと笑顔の相葉ちゃんを見て微かに笑っていた
その顔は妙に懐かしい気がして
おれの脳裏に焼き付き頭から離れることはなかった
収録終わりみんなで楽屋に戻っていた時後ろにいた翔くんに声をかけられた
櫻井「あ!ねぇ、智くん今日さちょっと飲みに行かない?」
大野「え・・・あ、いや今日はちょっと・・・」
今はお酒の気分にはなれなくて、さり気なく断ろうとしたものの
櫻井「お願いっ!少しだけでいいからさ」
両手を合わせ懇願する様子に引くに引けなくなってしまい
仕方なく了承した
大野「・・・・・・わかった」
着いたのは意外にも大人なムードの漂うBARだった
緊張でそわそわし浮き足立つ俺とは対照的に
翔くんは慣れた仕草で席に着く
櫻井「智くん?座らないの?」
大野「え、あぁ、うん・・・」
落ち着かない様子で周りを見渡しながら静かに席に着くと
櫻井「そんな強くないのでいいよね?」
やっぱり酒の気分にはなれなくて帰ろうと口を開いた
大野「あのさ、翔くっ・・・」
櫻井「智くん」
翔くんはおれの言葉を遮り、急に真面目な顔をすると
櫻井「・・・・・・ニノと何があった?」
"何かあった?"ではなく"何が"
翔くんは鋭いなぁ
おれは一度浮かしかけた腰を下ろし、少しずつ話し始めた
大野「・・・・・・あのね、翔くんおれ言ってなかったことがあるんだけどね・・・えっと、あの、ね・・・」
口ごもるおれを理解したように翔くんは
櫻井「・・・ニノと付き合ってるんだよね?」
おれは少し目を見開いて翔くんを見つめた
翔くんの目は、馬鹿にするわけでも引くわけでもなく真剣だった
大野「・・・うん、正確には付き合ってた、だけどね」
櫻井「前に番組の収録があった時、ニノから聞いたんだ、もちろん薄々気づいてはいたけど」
大野「・・・そっか、でもねおれ・・・ニノに別れようって言っちゃった・・・」
櫻井「それは、どうしてか聞いていい?」
責めるような口調ではなく、おれを傷つけないように優しく問いかけてきた
大野「・・・あの頃さ、ニノと松潤距離が前以上に近かったでしょ?それで何度か飲みの誘いも断られたのね」
おれはこの感情をどう伝えていいのか、戸惑いながらゆっくりと言葉を紡ぐ
大野「あの日さ、みんながね、先に収録に行った後、週末にゆっくり話そうって・・・言ったんだ」
櫻井「うん」
大野「おれもね、納得していざ話そうってなった時・・・ニノが、松潤との電話で、もうっ・・・・・・」
その先の言葉は言えなくて、言いたくなくてまた口を閉ざしてしまう
翔くんはそれ見て静かに聞いた
櫻井「別れを告げたのは智くんなんだよね?」
おれはコクっと頷いた
櫻井「ねぇ、智くん。ニノの話は聞いてあげた?」
おれは顔を横に振った
すると翔くんは財布の中から1枚の紙を
おれに差し出した
櫻井「ほら、智くんっこんなところでうだうだしてないで早くニノの所に行かないと!」
それは恐らくニノと相葉ちゃんが今日行く店の住所で、おれは戸惑う
大野「えっ・・・でも、おれ」
櫻井「俺、前に松潤とニノが一緒に楽屋で話してるの少し聞いたけどたぶん智くんは何か勘違いしてるんじゃないかな?」
勘違い・・・・・・?
大野「え?勘違いって・・・?」
櫻井「それは俺の口から聞くべきじゃないと思うな」
櫻井「それに、智くんが今泣きそうな顔をしてるのは後悔してるからじゃないの?誰かに取られたあとじゃ遅いんだから、ほら!」
そう言うと翔くんはおれの背中を強く押した
翔くんに背中を押されおれも覚悟を決め
大野「っ翔くん、ありがとっ!」
お礼を言うと勢いよく店から飛び出し
愛しい彼の元へ向かった───────
続く〜
今日はバレンタインデーですねぇ
すっかり忘れてたので明日あたりにバレンタインの物語でも書きたいな〜と思っています![]()
時間があったら是非読んでください〜![]()