⚠BLです。大宮付き合っている体です。
細かいところは気にしなくて、なんでも許せる方向け。








パタンと閉じた扉はおれを誰もいない世界へ誘った


本来ならばもう家に着いている頃だろうか


そんなことを考えながら大きく伸びをする


大野「んーっっ!」


反り返った反動で思わず声が漏れる


一息つくと重い腰をゆっくりと持ち上げ、周りを見回した


みんながいなくなった楽屋はいつもより空虚に見えそれが少し寂しく感じた




大野「・・・・・・帰るか」



別に誰に伝えるわけでもないが自然と出た言葉の通りおれは荷物を手にすると楽屋を後にした








いよいよ、と言うべきなのか


今日、ニノが泊まりに来る



何を話し出すのかはわからない



この間の言い方からして悪い話ではないのだろうと思っているが、確証はない


そのせいで何かをしていないと気がまぎれない


いつもならすぐ終わらせてしまう掃除も細かいところまでくまなく掃除してしまう



こういうの験担ぎっていうのかな?



今までそういう類は信じていなかったからこそ、自分の行動に笑ってしまう



どんだけ不安なんだよ、おれ



そして一息ついたところにタイミングよくインターフォンが鳴った



ピンポーン



そしてインターフォンの画面には愛しい彼の姿が映っていた


大野「・・・今開けるっ」


数日ぶりの彼に画面越しではあるがドキドキし、声が上ずってしまった



慌ててロックを解除すると玄関へ向かう



しばらくして再びインターフォンが鳴るとおれは勢いよく扉を開けた



目の前に立っていた彼は少しだけびっくりしたような表情をしたが、その後すぐに手に持っていた袋を少し上げ



ニノ「買ってきました・・・飲みましょ?」



と言った


軽く首を傾げるものだから本当に小動物のように思える



大野「・・・うん」



おれは何本かお酒の入った袋を受け取ると2人でリビングへ向かった




料理は途中だったから一緒に作ることになった



二人で会うのはいつぶりだろう?



いろんな意味でドキドキしてしまう




ニノ「大野さーん、バターどこです?」


大野「あ、えっとね、右下に入ってると思う」


ニノ「・・・あ、あった、ありがとうございます」



こんな何気ないやり取りをたくさんした


今度やるドラマの話もした



ニノ「じゃあ、これから忙しくなりますね」


大野「うん、でも貰ってる仕事はしっかりやらなきゃね・・・」


ニノ「・・・そっか」



この時、おれはニノの少し下がった口調に気づけなかった




あと少しで料理が完成する、というところでニノのスマホが揺れた



RRRRRRR........♪



大野「ニノ、鳴ってるよ」


ニノ「あ、ちょっと隣の部屋借りますね、料理の盛り付けはお願いします」


大野「わかった」



そういうとニノはスマホを片手に部屋を出ていった



しばらくして盛り付けが終わり完成したがニノが帰って来る様子はない



料理が冷めてしまうのも勿体ないから仕方なくニノを呼びにおれも部屋を出た




他の部屋からニノの微かな声が聞こえる



大野「ニ・・・」



"ニノ"そう呼びかけようとしたその時・・・・・・




ニノ『・・・なんかさ、無理だなって思った・・・・・・続かないって思っちゃった』





え・・・・・・・・・・・・・・・・・・?



聞こえてしまった言葉におれはその場から動けなくなってしまった


立ち聞きなんてするつもりない



嫌な予感がする




『このまま聞いてはいけない』




そう本能的に自分が言っているのがわかる



でもその思いとは裏腹に足はまるで凍りついたように動かない




ドクンと脈が速くなるのがわかった




大野「・・・・・・」




ニノ『 ・・・うん、ごめんね・・・』




ドクン・・・ドクン・・・







ニノ『 ・・・・・・ありがとう、潤くん』




ドクンッ




その時何故か魔法が解けたかのように足は動き出し




おれは逃げるようにリビングへ向かった





そして今まで何度か横切っていた"あること"を決意するように拳を強く握った───────














続く〜