コロナ禍になって巷には

抗菌、除菌を謳った商品が豊富になりました

 

 

コロナ禍以前より

アロマテラピーの分野では

「抗菌作用」をもつ精油を使って感染対策に役立てましょう

ということを私も含め多くの方が提案してきましたが

 

今一度、精油がもつ抗菌作用について

改めてじっくり見直してみようと思いました

 

まず、精油の元になる芳香植物は

紀元前から防腐剤や感染症対策などに用いられ

人々は暮らしの中で利用し

何らかの効果があることを経験的に知っていたのだろうと考えられます

 

そして、精油の抗菌性については

古くから最も研究されてきた分野であり

1937年にはアロマテラピーの名付け親といわれる

ルネ・モーリス・ガットフォセ

最も有名な著書『Aromatherapie(芳香療法)』と

『Essentielle Antiseptique(エッセンシャルな殺菌消毒)』

というタイトルでの研究を発表しました

その後

それらの著書は高い評価を受け、多数の言語に翻訳されています

 

しかし、それより以前1929年に

イギリス・スコットランドのアレクサンダー・フレミングにより

青カビからペニシリンが単離され

世界初の抗生物質が発見されたのをきっかけに

その後は

様々な種類の抗生物質が探索され、合成されるようになっており

徐々に

それまでの研究で化学的にも示されてきた精油の抗菌性は

次第に忘れさられていくようになります

 

しかし1960年代になると

フランスの軍医ジャン・バルネ博士

医師という立場で精油を医療現場に導入すると

まだ抗生物質が今ほど十分発達していなかった当時においては

ジャン・バルネの治療は目覚ましい成果をあげ

その後も精油から作った薬剤の臨床応用と研究を進め

科学的に精油を扱い

実際の医療現場で役立てる方法を広めていきました

 

そして1973年

精油の抗菌力を測定する

「アロマトグラム」という新たな手法を開発しました

 

※アロマトグラム=ディスク拡散法による精油感受性測定法

一定量の精油を染み込ませたディスク(濾紙など)を

病原菌を塗布した培地の上に置き

その増殖する菌の阻止

ディスクから染み出す精油の円の拡がりにより

精油の感受性を測定する方法

円が大きいほど抗感染力が強いことを意味する

 

精油の成分の中で最も抗菌力があるのは

フェノール類のカルバクロール

次いで

フェノール類のチモール

フェノール類のオイゲノール

また

アルデヒド類のケイ皮アルデヒド

などです

 

次に上記の成分を含む精油は

 

 

フランスの自然療法において精油を用いる場合は

上記の4種類の成分で

日常的な感染症はほとんど抑止しているといわれています

 

上記の成分が多く含まれる各精油の香りとしては

いずれも強い個性を感じさせますし

いずれも皮膚刺激の強い精油ですので

扱い方には注意が必要ですが

 

世の中には様々な感染症が存在しますので

日常的に精油を用いることで抗菌に役立つのであれば

ぜひ採り入れていきたいものです

 

なお

細菌とは栄養を取り込むことで細胞分裂を行い

みずから増殖することができる単細胞生物です

たとえば調理したものを冷蔵庫に入れず

温かい場所に一晩放置すれば

細菌は活発に増殖している、ということになります

 

精油の抗菌作用は

このような細菌の増殖を抑制する働きを利用する意味で

活用しています

 

ちなみに、ウィルスと細胞とは異なるもので

ウィルスはエンベローブといわれる

脂質の膜をもっているものともっていないものがありますが

細菌と違って

DNA、RNAといった遺伝子をもっただけの単純な構造の微生物です

細胞をもっていないので生命活動は行わず(自己増殖はできず)

生きた細胞に入り込みDNA、RNAの増殖機構を利用して増殖します

(新型コロナウィルスはエンベローブをもつウィルス)

つまり

精油の抗菌作用は増殖を抑制するもので

ウィルスには増殖する機能を失わせることが必要なので

もちろん抗菌作用だけではウィルスには対抗できないと考えています

 

次回は

抗菌力の強さを示すフェノール係数と精油について

書いてみたいと思います

 

 

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