ノロになっちまった!

 

しかも、GW最終日に… ガーン

 

深夜二時頃むかむかして目が覚めた。

いきなり激しい吐き気がこみあげ、

便器をかかえた。

 

何度も何度も吐いた。

最後胃は両腕でタオルを絞ったような感じ。

 

それでも寝ようとするが、

胃だけではなく何故だか背中も痛い。

どんな体勢になっても痛い。

つまり、眠れない。

 

結局、会社を休むことにした。

(会社のトイレは現在修理中だし…)

 

それからも嘔吐下痢を繰り返し、

体の中は空っぽになっちまった!

 

医者からノロウイルスだと言われた。

 

水以外は口に入れるなとも言われた。

 

次の日の朝40時間ぶりに固形物を入れた。

白いプレーンなお粥。

 

お粥がこんなに美味いとは知らんかった!

 

やはり、一番の御馳走は「空腹」なのだ!

 

日頃の暴飲暴食を

神様が戒めておられるように感じた。

 

そう感じた直後、

背中の痛みが不思議に消えた。

 

それからは、ありがたいことに

よく眠れるようになった。

 

必然的に、夢をみた。

 

私は焦りながら走っている。

 

途中で高校の友人Sに出会う。

 

「俺の行きつけの店に案内しといたぞ」

と言う。

 

Sはそんなに気が利いたかなと

小首をかしげながらも

「そこ」と指さす方向に走った。

 

異常に広い空間だった。

 

「そこ」の二階というには

相応しくないほど広い。

 

しかも、

天井は青天井と思われるくらい高い。

 

宝塚劇場ほどの部屋が少なくとも

六部屋以上あるのだ。

 

各部屋はそれぞれ古今東西全く異なる

背景の舞台になっており、

若い美男美女がそれぞれのシーンに

適した扮装でお客さんに

サービスをしていた。

 

いたいた、

広島からきたおばさん達が

ベルサイユのばら風ステージで

はしゃぎまわっている。

 

 

「やっぱ、東京は違うわあねえ」

 

「あの子にはこんな店

予約できゃあせんわあねえ」

私の悪口も忘れはしない。

 

「あんた、オスカルじゃろ?」

近くの若い子をつかまえて

はしゃぎまくっとる。

 

私のおばさん達は皆

声は大きいわ、酒は強いわで

男勝りばかり。

 

それでいて「えっ! そこっ?」

という妙なところでいたく感心し

褒めてくれることもしばしば。

 

とにかく、こちらのペースには

絶対ならない人達である。

 

私がノロでのたうち回ってる時に、

なんで彼女達のベルサイユの為に

走り回らねばならぬのか?

 

「理不尽!」と思った瞬間、

目が覚めた。

 

おばさん達は皆今はあちらの世界。

何故この時を選んで現れたのか

暇なので考えてみようかなあ!