今春のドラマで断トツ人気は

「ふてほど」であろう…、

と私は思う。

 

クドカン脚本、阿部サダヲ主演

「不適切にもほどがある!」である。

 

 

意識低い系タイムスリップコメディ

だが、今の停滞した世の中に

「ちょっと待って、プレイバック!

プレイバック!」

と注意喚起している秀逸ドラマだ。

 

コンプラ、働き方改革、セクハラ、

パワハラ等で自縛気味の令和の

淀んだ空気をかき回す快感。

 

チャラい感じなのだが、

結構切れ味鋭く世相を切る!

 

主人公小川市郎の一人娘

小川純子は三原じゅん子を

尊敬するヤンキー娘。

 

彼女を演じているのは

河合優美。

 

最近注目されている若手俳優。

なんだか、デヴューしたての

山口百恵に雰囲気が似ている。

 

先日たまたま朝井リョウ原作

中川駿監督の

「少女は卒業しない」という

映画を観た。

 

その時の主人公の一人が

河合優美。

 

この映画は

卒業式の前日と当日の

わずか二日間の出来事を

ドキュメンタリータッチで

静かにカメラを回した作品。

舞台はほとんどが学校。

 

当然、卒業式が大きなテーマ。

しかし、そこにあの歌はない。

 

「仰げば尊し」

 

周りの人に聞いてみた。

 

最近はほとんど歌わないらしい。

 

私は既に半世紀以上も卒業式に

関与していない。

 

関与というのは卒業式の場に

いたことがないということ。

 

その間に、あの歌はすっかり

廃れてしまっていたのである。

 

我々の三学期の音楽の時間は

決まってあの歌の練習があった。

 

「”別れめ” の ”め” は 

”めーーー” と伸ばす!」と

音楽の先生は声を張り上げた。

 

あの歌がない!

 

丁度今頃各地の学校で卒業式を

しているはずだ。

 

その時に歌う歌は何なのだろう?

 

まさに、

小川市郎になった気分である。

 

チョメチョメどころではない。

 

あの歌はどこへ行ったのか?