1月&2月は、自然エネルギーの国際会議へ! | 全国ご当地エネルギーリポート!

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-エネ経会議・特派員:ノンフィクションライター高橋真樹が行くー

■最新ニュース:「みんな電力」がPPS(新電力)に登録!
 
 ワクワクするような自然エネルギーの取り組みを伝える「高橋真樹が行く 全国ご当地電力レポート!」。第18回は、イベント情報をお伝えしますが、その前に嬉しいお知らせです。

 「エネ経会議」の会員であり、以前「ご当地電力レポート!」でも紹介した世田谷の「みんな電力株式会社」が経産省の特定規模電気事業者に登録されました!


2013年10月に実施されたみんな電力主催のイベントより

 特定規模電気事業者(PPS:Power Producer and Supplier)とは、通称「新電力」とも呼ばれ、大口の顧客(契約電力が50kW以上の需要家)に電気を供給することのできる新たな電力会社のことを指しています。今までは地域独占の10電力会社しか電気を売ることができませんでした。しかし、2000年からの段階的電力自由化を経て、今では工場など電気を大量に使う事業者になら、電気を売ることができる仕組みができています。2014年1月現在、このPPSに登録している電力会社は約130。(こちらをクリックすると、経産省資源エネルギー庁の登録業者リストにリンクされます)今後もその数は増えると予想されています。

世田谷区では、震災後に東京電力からPPSに切り替えて、大幅に経費を削減したという実績も出ています。みんなが自由に選べて、エネルギーの売り買いができるような社会の実現のために、「みんな電力」には、これからさまざまな場面での活躍してほしいと思います!この件に関しては、改めて取材していきたいと思っていますので、注目していてください!

※みんな電力を取り上げた過去記事はこちら
 ワクワクの仕掛人(前編)(後編)

■世界から多彩なゲストが集結!

 1月末から2月にかけて開催される2つの大きな国際会議をご紹介します。
 ひとつは、国内外からご当地電力を牽引する人々が福島に集まる国際会議。もうひとつは、やはりドイツや北欧などからゲストを迎えて日本のエネルギーシフトについて提言するシンポジウムです。いずれもこれからの日本にとって重要なことをさまざまな視点から学べる機会になるはずです。寒い季節ではありますが、自然エネルギーの勢いは熱く盛り上がっています!

■1月31日~2月2日:コミュニティパワー国際会議2014in福島


海外からも地域エネルギーの先駆者が続々と参加。写真は昨年のコミュニティパワー会議プレイベントでトークをする、デンマーク・サムソ島のソーレン・ハーマンセン氏。

 まずは、環境エネルギー政策研究所(ISEP)が主催する「コミュニティパワー国際会議in福島」。国内外から地域エネルギー事業をすすめる人々が結集して、各地の活動紹介に加えて、さまざまな課題にどのように立ち向かっていくのかを話し合います。2012年に東京で、2013年に山口で開催してきたこの会議。3・11から3年目を迎える今回は、ついに福島で開催することになりました。今回は、南相馬、福島市、会津喜多方と場所を移して3日間にわたって開催されます。ここには、「ご当地電力リポート」でも紹介しているかなりの数の団体が登場します。「国際会議」というと難しい印象をもたれがちですが、地域に軸足を置いた、とてもわかりやすい話が中心です。登壇者の一部をご紹介します。

 飯田哲也(環境エネルギー政策研究所)、鈴木悌介(エネ経会議)、金子勝(慶応大学)、保坂展人(世田谷区町)、末吉竹二郎(グリーンエネルギーファイナンス機構)、原亮宏(長野県飯田市/おひさま進歩エネルギー)、ソーレン・ハーマンセン(デンマーク/サムソ・エネルギーアカデミー)、タリン・レーン(オーストラリア/ヘップバーンウインド)、ステファン・ゼンガー(世界風力エネルギー協会)、半澤彰浩(生活クラブ生協)、志澤昌彦(ほうとくエネルギー)、服部乃利子(しずおか未来エネルギー)、佐藤彌右衛門(会津電力)ほか多数

詳しくはISEPのホームページへ


「コミュニティパワー国際会議2013in山口」にて

■2月25日:REvision2014 - 「エネルギー大転換」と日本の進路(東京)


「REvvision2012」のシンポジウムの一コマ

 自然エネルギー財団が主催するのは国際的なエネルギー転換の道のりを考えるシンポジウム「REvision2014」。福島原発事故のあと、世界では脱原発への動きが盛んになってきています。その具体的な動きを紹介してもらいつつ、日本のエネルギーシフトをどう実現するのかについて考える機会となります。このシンポジウムでは、自然エネルギーにシフトしつつある国々のまさに最前線にいる人たちが現状報告と提言をしてくれます。もちろん、ドイツや北欧など「エネルギーシフトをした」とされている国々であっても、トップランナーだからこそのさまざまな課題に直面していることは確かです。その現実をみすえつつ、日本でできることは何か、そのためにはいま何をすべきなのかについて、新しい知見を得、理解を深める場となります。登壇者の一部をご紹介します。

 デヴィッド・スズキ(デヴィッド・スズキ基金代表)、高橋洋(富士通総研主任研究員)、トーマス・コーベリエル(元スウェーデンエネルギー庁長官・自然エネルギー財団理事長)、トーステン・ビショッフ(ドイツ環境省)、スティーブ・ソーヤー(世界風力エネルギー協会事務局長)、アドナン・アミン(国際再生可能エネルギー機関事務局長)、リ・ジュンヘン(中国国立気候変動研究所所長)、大林ミカ(自然エネルギー財団事務局長)、神野直彦(東京大学名誉教授)ほか多数

イベントの参加には事前予約が必要です。
詳しくは、自然エネルギー財団のホームページへ


ぼくはどちらの会にも取材に行く予定です。ぜひ会場でお会いしましょう!