第3回:9月&10月は自然エネルギーのイベントが盛りだくさん! | 全国ご当地エネルギーリポート!

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-エネ経会議・特派員:ノンフィクションライター高橋真樹が行くー


❒はじめに
 
 こんにちは。「エネ経会議特派員・ノンフィクションライター高橋真樹が行く!全国ご当地電力レポート!」です。
 前回は東京の多摩電力を紹介させていただきましたが、今回はちょっと趣向を変えて、イベント案内をさせていただきます。9月&10月には、自然エネルギーを活用したおすすめのイベントがいろいろと予定されています。地域のお祭りや、ライブ、エコツアーなど盛りだくさんで、アイデア次第でいろんな楽しみ方ができることを示してくれていますね。いずれもぼく自身がいろいろな形で関わっているものなので、自分も楽しみにしているものばかり!ぜひご参加ください。
 
1)中津川THESOLARBUDOKAN2013(9月21日&22日)

 太陽光発電の電力だけで、武道館ライブを実施しようとしたチャレンジ、2012年12月のイベント「THESOLARBUDOKAN」が予想以上の成功を収めました。それを受けて第二回のイベントとして企画されたのがこの中津川でのTHESOLARBUDOKANです。今回は、岐阜県中津川市で「THESOLARBUDOKAN」のネーミングは残しつつ、野外ロックフェスとして実施します。

 主催者のミュージシャン、佐藤タイジさん(THEATRE BROOK,インディーズ電力など)は、震災を受けて「単に武道館ライブをやるのではなく、震災があったからこそこんな社会をつくれたんだという未来を実現したい」と語っています。

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左は著者、真ん中が佐藤タイジさん、右がシェーナウ電力の本を出版したドイツ在住の田口里穂さん。6月にタイジさんらと行ったトークイベントにて

 タイジさんたち主催者は、「THESOLARBUDOKAN」は、一度やって終わりではなく、継続していく事が大事と考えました。今回の中津川でのイベントにも、斉藤和義、浜崎貴司、岡本真夜、泉谷しげるなど、世代を越えた豪華メンバーが集まりました。

 ちなみに、トークステージでは飯田哲也さんや田中優さん、飯田市のおひさま進歩エネルギーの原亮弘さんら、自然エネルギーの活動をしてきた人たちのお話もあります。また、下のイベントでも登場する藤野電力のゲストや、「あいのりくん」というプランを打ち出した上田市民エネルギーの藤川さんら、小さいけれども地域でユニークな活動をしている方たちも参加。ぼくも2日間にわたってお話させていただいたり、MCなどをやる予定になっています。どうぞお楽しみに!

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昨年の「THESOLARBUDOKAN」で使用された太陽光パネル(提供:佐藤タイジ)

2)小田原・箱根元気フェスタ (9月21日&22日)

 小田原と箱根の商工会議所が主体になって、約1ヶ月間のお祭りを実施している「小田原・箱根元気フェスタ」。小田原城二の丸広場に設置されたステージエリアでは、小田原出身のバンド「藍坊主(aobozu)」の凱旋ライブや、小田原名物のえっさホイ踊りなどの各種イベントが行われます。そのステージでは、前回のブログで紹介したほうとくエネルギーが中心になり、ライブや踊りで使う音響機器や照明の電力をすべて太陽光発電と蓄電池でまかなう予定です。詳しくはコチラ。


◆3)自然エネルギー体験ツアー
①天ぷらバスで行く!えねぱそカーボンオフセットツアー第2回北関東編(10月8日 日帰り)

②第1回やわらかエネルギー学校IN栃木(10月19日&20日 1泊)

 自然エネルギーの取り組みを体感したり、学んだりしたいという方のエコツアーもあります。

 ひとつ目の「天ぷらバスで行く!えねぱそカーボンオフセットツアー」では、タイトルの通り、天ぷら油を使ったエコバスを使用したツアー。いちはやく太陽光発電やグリーン電力証書を取り入れた高崎市卸売市場や、珍しい風車や大型ソーラークッカーが並ぶ足利工業大学の風と光の広場を見学。ツアーには個人向けグリーン電力証書「えねぱそ」を開発した「えねぱそパパ」ことエナジーグリーンの竹村英明さんが同行します。こちらは日帰りなので、さくっと体験したいという方におススメです。

 ふたつ目の「第1回やわらかエネルギー学校IN栃木」には、ぼくもコーディネーターのひとりとして同行させていただきます。

 ここでは、栃木の豊かな自然体験ができる廃校を利用したすてきな宿泊施設、星ふる学校「くまの木」http://kumanoki.or.jp/で、自然エネルギーの専門家や活動を実践している人たちの話を聞き、交流します。翌日は森の中でバードウォッチングを行ったり、小水力発電建設候補地の見学も行う予定です。

 この「やわらかエネルギー学校」は、3・11の震災からエネルギーのことに関心を持ったけれど、具体的にどうしていいかわからないという人から、身近なことから始めていますという人まで対象に、幅広く、ゆるい感じでつながっていけたらいいなというのをコンセプトにしています。今回の第1回目をかわきりに、今後は各地の自然エネルギーの先進地をめぐるツアーなどもやっていけたらいいと思います。

 こちらは一泊なので、くわしい人たちを交えて意見交換をしながら、じっくり交流できるというのが魅力ですね。タイトルどおり、ゆる~い感じで進めていきたいと思いますので、気軽にご参加ください。チラシでは、ぼくは教頭なんて肩書き(笑)がついていて気恥ずかしいのですが、自分も昨年取材を始めるまでは、自然エネルギーのことをちっともわかっていませんでした。このような会を通じて、みなさんとともに学びあっていけたらと思っています。参加をお待ちしていますね。

「やわらかエネルギー学校」は、以前ご案内した時には「天ぷらバスで行くツアー」になっていましたが、内容が変わりました。アクセスは各自で現地集合となり、価格も変更になっています。ご了承ください。

4)藤野ひかり祭り(10月25日~27日)

 ひかり祭りは、神奈川県の旧藤野町(相模原市緑区)の人たちが運営しているアートフェスティバルです。廃校となった「牧郷小学校」を舞台に、校庭と校舎、体育館などのスペースを利用してさまざまな展示や出し物が3日間にわたって繰り広げられます。

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2012年の第9回ひかり祭りより 

「廃校から、アートという希望の光を発信していきたい」を合言葉に、毎年実施されてきたひかり祭り。今年は記念すべき第10回となります。地域の人たちが主体になっている大規模なアートフェスティバルというだけでも十分面白いのですが、震災があった2011年からは、このイベントで使う電気を自然エネルギーでまかなうようになっています。その担当をしているのが、この牧郷小学校を拠点に活動している藤野電力というグループです。

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2012年の第9回ひかり祭りより

 ぼくも、昨年の第9回ひかり祭りに参加してきました。単に電力を自然エネルギーでというだけでなく、太陽光パネルを使った巨大な蓄電オブジェをつくったり、とにかくクリエイティブで面白かったです! この幻想的な光を効果的に使ったアートと音楽に彩られた不思議なイベントを、ぜひ一度体験してもらいたいと思います。参加される場合は、一人よりも複数人で行かれたほうがより楽しめると思いますよ。
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年のひかり祭りに登場した、巨大な太陽光発電&蓄電オブジェ

 なお藤野電力は、とっても魅力的な活動をいろいろとしているので、近々このブログでも詳しく取り上げる予定です。

 今回はこんなところで!

中津川THESOLARBUDOKAN2013、自然エネルギー学校、藤野ひかり祭りには、ぼくも参加する予定なので、このブログでも報告していきますね。次回のブログはちょっと間があきますが、9月25日の水曜日に更新する予定です!

※全国を回って実際に地域エネルギー事業の立ち上げからアドバイザーとして動かれているISEPの古屋将太さんの新刊がまもなく出版されます。新刊
『コミュニティ発電所~原発なくてもいいかもよ』(ポプラ社)は、コチラから予約が可能です。

 古屋さんには、ぼくの著書『自然エネルギー革命をはじめよう~地域でつくるみんなの電力』

を執筆する際にもたいへん貴重なアドバイスを頂きました。今回の本では、小田原や静岡の事例を詳しく紹介して、地域エネルギー事業の重要性について書かれています。どうぞお求めください。

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古屋将太著『コミュニティ発電所~原発なくてもいいかもよ』(ポプラ社)