深い森のほとりでを観劇して 考える所が多々ありました | おやまだやまと公式ブログ『推譲(すいじょう)』

私が大変にお世話になっている青年劇場さんの公演を見に行きました。


昨日、東京でのシンポをきき、懇親会に参加し、深夜2時過ぎまで飲んで赤坂に泊まり、そこから新宿の紀伊國屋ホールに行きました。


私と青年劇場を結びつけてくれた大嶋恵子さんが出演されるということでこれは是非馳せ参じなければ、との思いもありました。


この物語は大学の研究室を舞台にバングラデシュで発見されたウイルスとの戦いを巡る物語です。


ホントに色んな困難にぶち当たったりながらも、また、大学の中での女性差別とか、そうしたものをくぐり抜けながら1つのチームとして乗り越えていく軌跡が描かれています。


どんな困難に直面しても、最後までもがき、あがき続けることの大切さやそれを


愛、勇気、信頼そして、希望


そうしたものを思い起こしながらチームワークで乗り越える美しさを感じました。


プロジェクトってこーいう感じだよな、というそんな思いにさせてくれます。


仕事や生きていく上で何が大切なのか?


まさに、愛であり、勇気であり、信頼であり、そして希望だよな、なんてことを思いました。


諦めずもがいていると、ひょんな支援の輪が生まれる。


これは私が2020年に経験した最悪最低の試練を乗り越えたときに感じた事とまったく同じ事でしたから非常に身につまされました。


さて、私は環境、特に農業や自然エネルギーの地域での普及に力を注ぐ人間です。


その観点からいうと


気候変動、気候危機


すなわち人間のあくなき欲望の追求が引き起こした人間活動の肥大化が本来、自然界では人間もウイルスも共存いや共創社会を作っていたのに


新型コロナウイルスの登場は未知のものとの戦いとなってしまった…


本来は共存していくほうになるべきなのに。


私はかねがね、気候変動が地球温暖化が新型コロナウイルスを引き起こしたと思っているのですが、


つまり、共存していた循環を人間活動の肥大化が循環できない地球にさせつつある


そんなことをおもいます。


人間の資本主義社会の暴走が僕たち私達の生存を脅かしている。


つまり、根本的なパラダイムシフトをしなければならないことを突きつけられたのに


コロナが落ち着いたら、今日も新宿という都心にいくとつとに思いますが、人、人、人


一体、私達はコロナから何を学んだのか?あれだけのことがあっても喉元過ぎれば熱さを忘れるで


結局の所は何も学んでいないではないか?


今だけ、金だけ、自分だけ


のライフスタイルから抜け出ない、情けない状態そのものだよな、


そう、思うのです。


あのコロナから何も学んでない今の人間の所業。


気候変動対策も日本は政府も含めて何もしてないといっても良いくらい変えようとしません。


温暖化の原因となる二酸化炭素排出を根本的に抑えるには化石燃料依存から脱却しないといけないのに


石炭火力はまわすは二酸化炭素貯蔵装置や水素アンモニアというおよそ脱炭素とはいえない確立した技術とは言えないものに依存しようとし


根本的なインフラの変更などまったくしようとしない…


もっともっと再生可能エネルギーにシフトする体制にすればいいのに、そーしない。


これは、折角、基礎研究の成果が出ても、要は儲からないから新薬としてはやらない


という光景が出てきましたが、その思考、思想と同じだな、と思って見てました。


つまり、日本には


変えない


という、ガラパゴスのような様々な不都合な真実みたいなものが山のようにあるのです。それが最悪の結末をもたらすことをわかっていても…


この劇を見るまでもなく、私は人間世界はこの地球から土俵際に追い込まれてまさに土壇場な状態だと思うのです。


ここで本気の反省をしなければ、ホントに地球から人間は見捨てられるのではないか?


私はこの先、地球温暖化が進み、例えば氷河に閉じ込められていたウイルスが世界に蔓延し、致死率も更に高いウイルスが出てきてしまうことをこれだけヤバい状況があるのにも関わらずこれに蓋をして、見て見ぬふりをし続けると起こるだろうと思います。


結局、劇にも出てきてましまが、金儲けにならないものは基礎研究といえどもやらない、予算をつけない、なんてことをやるのはめちゃくちゃ近視眼的な視点でしかものが見れない証左ですよね。


これではいかんのです。


科学はなんの為にあるのか?


人を豊かに、幸せにするためにあるはずです。


困ってる人がいて、これをなんとかして救いたいと思うその気持ちこそ人間が本来持つ


善の心


なのではないか?


そーして生まれたチームはやはり神がついているから困難な局面でも事態が好転する。


人生の1つのルールだな、と僕は思うのですが、


つまり、正しい価値観を持ち、熱意をもって、持てる能力をフルに発揮する。今自分ができることの最善を尽くす


これをやると、必ず事態は好転しはじめる


そのことの重要性をこの芝居はいみじくも伝えている…


そして、人間活動の肥大化、資本主義の肥大化が本来人間を豊かにするはずであった資本主義が


逆に人間を滅亡へと誘う


そろそろ立ち止まって考え直さないか?ということを示唆してるように感じました。


青年劇場の今まで見た中で私は一番面白かったです。


しっかり考えさせるとこもあれば、非常にコミカルで笑いもあり、いい意味で重たいテーマを軽く見せる工夫がしてありました。


大嶋さんの演技は、分岐点僕らの黎明期以来、拝見したように思いますが、ある意味87年入団なので、私が8歳の時から俳優をしてるわけで


ベテランですね


とても気合の入った、魂の入る演技をしていたのではないでしょうか。


長くお付き合いして、やっと久々に大嶋さんの演技も見れて嬉しかったです。やはり俳優なんだな〜と改めて感じました。


頑張って欲しいと思います。


広戸さんもなかなか味のあるいい恩師の役をやられてましたね。


この深い森のほとりで、というお芝居は見て考えると価値のある劇だと思います。


劇というのは文化だな、と思います。文化が花開くのは世界が平和であることが必須です。


そんな意味でも改めて平和の尊さも感じる劇だと思います。


ぜひ、多くの方にご覧なってもらいたいです。