本日、私のオフサイトPPA(電力供給契約)モデルのことにもしっかりと言及した日本農業新聞に営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)「経営と環境の両立が鍵」とする社説が出ました。

ソーラーシェアリングを手掛け、取り組んできて10年目になる私からすると、日本農業新聞にこうした社説が出されるまでになった。
そういう動きの一翼を担ってきたと自負する人間としては感慨深いものがあります。
この社説は2日前に早稲田大学の堀口先生、農工大の堀尾先生、事業構想大学院大学の重藤先生を巻き込んで、馬上さんらとお繋ぎして具体的な提言の動きにもっていったことが引き金になっていることは言うまでもない、と思っています。

私は、途中までは議論に参加したものの、最後の方は議論からは外れて、最終的にはこれで、というところになって、ものが来たので、議論には最後の最後は関わっていません。
本当は名前を出すことを一瞬、躊躇もしたのですが、頑張ってくれた堀口先生や重藤さん、そして、馬上さんらに対しても最低限の「賛同者」として名前を出すことは必要だろうという判断をして名前を入れました。
中身そのものについては、なにもいう事はないのですが、まあ、ソーラーシェアリングの打ち出し方の温度感、というものがちょっと違った、というところでした。
このインパクトはそこそこ大きいと思いますし、改めて、政策提言という形での意見広告が出来たことを心から喜びますし、関係各位の尽力に深く感謝するものであります。
営農型太陽光発電と太陽光発電を同じ土俵に乗せて議論をする人がいます。
しかし、それは、とんだお門違いです。
私がやっている営農型太陽光は国の認定が受けられているか?どうか?はさておき、耕作放棄地でやっています。
耕作放棄地を耕作地によみがえらせる。その観点から取り組んでいるものです。
まだまだ農業として不十分なところはありますが、それなりに地域や社会を変えているものと自負しています。
今、小田原には、まったくどこの資本か?わからない資本で、いわば、植民地型のメガソーラーーが建設され始めました。
今まで、震災以降、地域分散型のエネルギーの地産地消を掲げてきた小田原にこうした植民地型の、だれが作っているのか?顔が全く見えない発電所が出来ることについて
ずっと再生可能エネルギー事業をこの間担ってきたものとして
歓迎しません
こういう、植民地型のメガソーラーというのは、結局のところ、所詮、金なのです。
今だけ、金だけ、自分だけ
その極致のような発電所です。
地域がどうなろうが、そんなことどうでもいいのです。
自分たちのIR値(投資回収率)が高くなればいいのです。
そのために地域が結果として破壊されるメガソーラーを作っていいんですかね?
私はいいとは思いません。
美しい山、水、空気はどうなってしまうのでしょうかね?景観は?

私は、この小田原の根府川地域の人たちは、後世の地域のメンバー、つまりは子孫に対して、非常なる汚点を残すことを行ったな、と思っています。
こんな発電所は、事業者が喜ぶだけで、誰一人、幸せにしません。
小田原市は固定資産税が入るからいい?
その見返りとして、どれほどのものを地域外に放出しているのか?そのことをきちんと計算したことがあるのか?
そう、申し上げおきたいです。
私たちのソーラーシェアリング、営農型太陽光発電は、地域の課題を解決し、地域の顔が見える関係で、食べ物、エネルギー、お金を廻していこうという取り組みです。

こんな筋の悪いメガソーラーと同じにされては困るのです。
残念ですが、根府川にも小田原にもこの類のソーラーはほぼお金が落ちません。環境破壊の数値化をすれば、それが、どれほどの棄損となるか?明白だと思います。
とはいえ、こうした建設は、特にメガソーラーは開発行為ではないので、行政も止めることが出来ないわけです。地域の人も止められない。
バブルの頃に、森林とかみかん山を集めてリゾート開発して、それが、バブル崩壊で永らく手が付けられずほおっておかれたものを外資の資本が買って、日本法人を作って、関連する会社に工事をさせているのが今回の案件でしょう。
ある種のペーパーカンパニーです。
そういうものに騙されてしまったんでしょうね。浅はかとしか言いようがありません。
小田原の、この間作ってきたSDGs未来都市、地域循環共生圏モデル都市、換気用先進都市としてのブランドを著しく傷つけるものだと思います。
市民の一人として、ああいうソーラーは将来に禍根を残すことを今一度明記しておきたいと思います。
私たちの営農型発電所は、どこまでも小さい発電所にこだわります。それはそれで大変なことですが、
本来、小さな発電所が無数にあって、それが自律分散型に存在する中でネットワークでつながっていく、というのが、
エネルギーの仕組みとしてのあるべき姿です。
私は、それをどこまでも顔の見える関係で作り続けていくことで、地域の様々にある課題を解決したい。そのことにどこまでも関り、泥臭くこれを行い、

やがて次代を担う、長谷川君や中嶋君のような人材にこれを継承させ、将に、小山田スピリッツのようなものを伝えていくための歩みを引き続き行っていきたいと思っています。
引き続き、読者の皆さんの温かなご厚情と温情におすがりしますが、どうか、よろしくお願いします。