頭かゆいなぁと思ってかいかいってしたら、
思いがけずかさぶたがペロ〜んといってしまいました。
(7、8割がた、むけてしまって、あと少しの部分でつながってる。
そこまでいったら、そのままの状態で中途半端に放っておかれないのが、これはどういう性質によるものなのでしょうか。全部むいてしまわないと。)




ぴーーって剥がす。
この、ぴーーですよね、この擬音のなかにとても多くの感覚が詰まっています。アトピー経験者には通じるでしょう。
最初に剥けて立ち上がっている部分をつかむ。
頭皮と垂直方向へ引っ張る。
残りの部分も少しずつベリベリっと剥がれてゆく。
抵抗にあいながら。
少しずつ剥がれていく。
途中で破れずに最後までいくかどうかのドキドキ。ちぎれずにいくとどこまでいくのか。
頭皮と指先のチカラとの駆け引き。




とってもヘンなコト書いてるのはわかってますが、私はこういう感覚ばかりを味わって生きてきた。




そして、まぁまぁいい大きさのかさぶたは頭皮から剥がれて髪の根元1㌢くらいのところにいる。大きいから髪の毛何本かが通っている。
どれくらいの乾き具合か、血の固まりがどんな色をしていそうか、はたまた血は混じってなくて白いだけのかさぶたか、剥がしたときの感触でだいたいわかる。




お気に入りは、血が真っ黒くそして大きくて固まったやつだった。まわりに白いのりしろみたいな薄皮がレースみたいについているやつ。
爪も深く食い込むし、一気にペリっととれるのも気持ち良かった。そういう快感ばかりを何千何万も知った。人と触れ合うことの快感はあまり通らない人生だった。




いいかさぶたがとれると興奮を覚えた。
開いたノートや教科書のうえ、高いところから落としてそれがどれだけの音を立てるかを楽しんだ。
赤ペン先生の教材の付録の顕微鏡で観察したこともあった。




かさぶたを見たら、裏表がわかった。ちょっと盛り上がってるほうが外側で、凹んでるほうが肌側だ。凹みのなかにはクレーター状の丸がいくつもくっきりとしている。毛穴だ。そのまわりは血の色。血の湖のなかにいくつものクレーターがあるかのよう。




表にしてみたり、裏返してみたり、つぶさに観察した。スマホで撮って拡大して見てみたりした。




今はもうないけれど、昔は食べた。
ネットを見ていると、そういう行為は、出産後の哺乳動物がタンパク質摂取のため胎盤を食べる行為に類似すると分析している人がいた。
かさぶたをとる行為を、自傷行為ではなく自慰行為だと言う人がいた。




蟻が餌として運んでいったこともあった。大きなそれは、蟻も重そうに落としては拾い向きを変え、抱えあげ、苦心しながらえっちらおっちら運んでいった。わたしはこうして蟻の餌となった。蟻に食べられたニンゲンはほかにもいただろうか。
(ちなみに、場所は実家。それから高野山。標高800mの高野山の蟻は、ニンゲンの頭の皮を食べたことがある。昆虫学者の人もさすがに知る人はいないだろう。)




カメラのフイルムのケースに貯めて、しばらくとってたこともあった。とれて2、3日のうちのかさぶたは良かった。鮮度があるらしかった。とれたては、まだそのなかの細胞が生きてるみたいだった。2、3日も過ぎれば、それら細胞がすべて活動を止めて、もうみずみずしさがなくなってしまった頃には、愛でる気持ちも薄れて、捨ててしまうのだった。




そうやってわたしはいちばんの快感を得ていたし、ふつうの人が喜びとして体験していることはほとんど知らずに過ぎてしまった。



話が最初に戻るけれど、

髪の毛のなかにいるかさぶたを、ピーっと髪の毛の中から引き抜きたいのだけど、仕事中のこと。長い髪はうしろでひとつにお団子にしているから、ほつれさす訳にゆかない。かさぶたをそのまま中に持ったまま、わたしは1日仕事をする。




ずいぶんとまた、いつものごとく話が拡散したあとで…いちばん言いたかったことは、、、




まわりのだーれも、かさぶたを髪の毛のなかの方に引っかけたまま仕事してる人がいるなんて、想像もつかないだろうなって。
翻って言えば、誰もが何かの病気の症状で人にはわからない苦しみをまさに今日常として抱えているかもしれず、その目の前の人たちも、今こんな状態でいることを、まわりの人たちは想像もつかないだろうなぁと思いながら過ごしているだろうかと。




おねえちゃんは、うちに遊びにきたときに、
「この手は、、、」
と言って、わたしの手を揉み揉みしたり、さすってくれた。
「この手は、、、掻くことしか知らない。」
と言って、優しくさすってくれた。




今回は描写が生々しかったと思いますが、触感をありありとさせてみたかったので。すべてをさらけ出すことが目的のブログなので。



近頃乾燥の厳しい季節になってきて、帰宅すると顔や頭皮の乾燥による痒みに、いっとき痒がってこすったりしてます。こんなとこ誰にも見られたくないから、特に好きな人なんかに見られたくないから、ひとり暮らしじゃないとやっていかれないね。



優しいおねえちゃん、いるんだよ、わたしには。



今晩もみなさまに安眠が訪れますように飛び出すハート