最近読んだ漫画メモ | 遠藤花織「秘密」

最近読んだ漫画メモ




・東村アキコ先生「かくかくしかじか」(今でてる分は全部)

・嶋木あこ先生「ぴんとこな」(途中まで)

・「宇宙兄弟」、「闇金ウシジマくん」(それぞれ最新刊)

・渡辺あゆ先生「L・DK」(1巻まで)



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「L・DK」は、実写映画化のCMがばんばん流れているので。
あと、少女漫画を勉強しなければ、と思ったので。

(同じ理由で「今日、恋をはじめます。」とか「失恋ショコラティエ」等もとりあえず1巻は読んでいるよ。
「カノジョは嘘を愛しすぎてる」はおもしろかったので13巻まで読みました)。



……しかしわからん。。。

少女の気持ちがわからん……(苦笑)。


少女漫画の対象年齢と思われる、中高生だったころ、
少女漫画は感情移入ができなくてジャンプやBLに行っていた、よくあるオタクだったので、
少女漫画を読むべき時期にほとんど少女漫画を読まずにやりすごしてしまったのね。
って何回少女漫画って言ってんだ(笑)。

でも仮にも今わたし、少女漫画を描こうとしている!(4コマだけど)。


少女漫画を描きはじめる直前まで読んでいたのは「沈黙の艦隊」と「ジパング」(ともに、かわぐちかいじ先生)、
もちろん「ナニワ金融道」は震えながら読んでいましたし(ああいう、淡々とした主人公のほうが怖さがひきたつなぁ)、
漫画は基本的に劇画が好みなので、
だったら劇画を描けばいいじゃん、と言われそうなんだけど、読むのと描くのはまた勝手が違うんだぜ。


私はかつては自分には受けいられなかった、
少女漫画の「明るさ」を、今は描きたいと思うので(^-^)

嬉しいことはもちろん、悲しいことも辛いことも、”楽しい”漫画に昇華して描けたら。

悲しいことを悲しいまま描く劇画ではなく、
明るさパワーの強い少女漫画に、あえて行ってみました。



とまぁ自分のことはいい。
まずは「L・DK」の感想ですよ!


正直言っていいかい。なんか恥ずかしい(笑)!


だめだ……、ヒロインに自分を代入することはできません……。
中高生のころならできたかな、と思うけど、それができないからBLに行ったんだか ら、どっちにしろダメだな(苦笑)。



でもわかんないけどたぶん、女子(とくにリア充の女子)はヒロインに自分を重ねて、ヒロインと一緒にきゅんきゅんするんだよね? 少年漫画がヒーローになった気分で戦ったり冒険するのと同じで。


そして私が子供のころの少女漫画の記憶では、

・ヒロインの顔も名前も知らない男の子(電車で会う男子校の生徒とか)にヒロインが片思いして、自分を知ってもらおうと頑張ったり、


・片思いの男の子に最初はすごく冷たくされるんだけど、ヒロインが一途に頑張っているうちにだんだん彼がヒロインを好きになってくれて……


みたいな「両思いがゴール」感があったんだけど、



今って、


・最初からつきあってたり(つきあってる彼氏についての悩みとか)、


・ヒロインは片思いだと思っているけれど、ヒロインが片思いしてる男の子も実はヒロインのことを最初から好きで、あとはいつ2人が気づくかというだけで、最初から両思い


のほうが人気?



読者にはある程度結論がわかってる(ヒロインが誰とくっつくかわからない状態ではなく、「だいたいこの子とくっつくんだろうな」という子とくっつく)ほうが王道なのかなぁ、
もう途中経過のどきどきを辛抱強く楽しんでくれないのかなぁ、
などと思ったりしました(苦笑)。

そういう時代だからこそ、
逆手をとって「片思いのどきどき」を長く丁寧に描く作品もあるけどね!



ある程度の流行りというか傾向を押さえることは必要(※)だけど、
結局は、自分の信念で自分の”萌え”を描くのが一番だな、という結論に達しました(笑)。

やっぱ萌えの対象を描くときは、入る気合いが違うもんね! 


(※ペンを持つことに長いブランクのあった私は、「絵柄が古い」と言われることが一番怖いです。


流行りの、誰が描いても同じになるような絵を描けって意味じゃなく、
女性のメイクでよく言われる「自分が一番よかった時代(青春時代?)のメイク方法を、何歳になってもしつづけるのは変。年相応の自然なメイクに、変えていくべき」ってのと同じで、
自分の中で「うまく描けた♪」という時代の絵にとらわれすぎず、常に上達をこころざして努力が必要、って意味です(^-^)

今んとこ、編集部コメントでも、絵が古いって言われてはないけど……。


てっとりばやく絵柄の古さをなくすには「髪型」が重要だと思い、
そこはとくに気をつけている(笑)。

添付の画像は、1枚めが栗原類さんの髪を短くしたイメージ、
2枚めが鈴木奈々さんの金髪ショート、
3枚めは女性向けファッション誌で普遍的人気の「ゆるふわ/モテ髪」。


でも髪型にどんなに気を配っても、“そもそも私の絵が「漫画の絵になってない」”ことに最近気づいて、
根本から変えようと思いはじめたところです……(T_T)

私の絵って、味がない。
下手なら下手なりに味があればいいのにそれもない。
なにより華がない。
面白味がまったくない絵なんだよね。

そこはもっと、ページを開いた瞬間に息をのむほどカッコいい男の子とか、
ものすごく印象に残る表情のヒロインだとか、
そういうのを、心をこめて丁寧に、描写していけるようにならなきゃいけません。

今の私の最大の課題はそこだと思った)。


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それは、東村先生の「かくかくしかじか」を読んで思ったこと。

東村先生の作品を好きな人はかなり多いと思うので、
なかなか言いづらかったのですが……ほんと今日は正直になっていいかい(苦笑)。



私が最初に読んだ作品が、「ひまわりっ!」だったのよ。

しかも友達(リア充)が、「とっても面白いから!」って、
あろうことか、父との確執に悩む私に「父と娘の話だから」ってきらきらした目で薦めてくれたの。

(ちなみにその友達には、ふしぎとひがむ気持ちはなく、
ほんとに純粋でいい子なので私は今も変わらず大好きだ)



でもなぁあああ、「ひまわりっ!」の父(実際の東村先生のお父さんがモデル)は、かわいいから!

あんなの、かわいい父だから! そして娘が、「愛されて育った」のがわかるから!!



私にはちょっと、まぶしすぎて、
自分の中のドロドロしたものがドロドロと流れだしてしまい、
楽しく読めなかったのです。。。


他の作品(「海月姫」など)もいくつか少し読んだけど、
やっぱり根底に、東村先生が漫画を描いたり夢を持ったりすることを、父や母がおおらかに受けいれ、応援してくれた(ぜんぜん反対しなかった、威圧的な存在じゃなかった)ということが、
私はどうしてもうらやましくて直視できなくなり、読めずにいました。



でも東村先生が人気作をいっぱい描いていることには変わりない。

昔は、「人気作なんか、ケッ」と思ってしまい、マイナーとかアングラ系の漫画を発掘してきてはひそかに楽しんでいたのですが、
人気作から学ぶことは多いはずです。
大多数の人に受けいれられているものはなんなのか、素直に勉強するべき。

と心を入れ替え、
ちょうど、青さんに「子供のころちょっと絵が上手いぐらいで、すぐにでも漫画家になれると思っていた、誰にでもある万能感のことを、恥ずかしがらずに描かれていて、とっても面白い」と勧めてもらった、
東村先生の半生を描いた「かくかくしかじか」という漫画を読みました。



おもしろかった。


日高先生のキャラが立ちすぎ(笑)、でも主人公・アキコのキャラの濃さも負けてない(笑)。

なにより、あの東村先生でも、あれだけの下積み(?)というか……、あんなに時間をかけてたくさんの絵をデッサンしてきた人だったとは知らなかったので、
東村先生にもこういう時代があったんだな、という感動や、
厳しくも面白い、日高先生への懐かしく切ない感情は、見る者の郷愁という共感も誘うようで、

3巻まで夢中で読みふけってしまいました。


その中で、東村先生は、美術としての絵は完ぺきに上手いけど、「漫画の絵になってない」と悩むシーンが出てきて、

私自身は、美術としてのレベルもだめだめなので(写生大会とか美術の授業では上手いと言われてチョーシこいてたタイプなんだけど、定規も使わず感覚だけで適当に描く絵は上手くても、定規を使った背景とか、ちゃんとしたデッサンはしてこなかったズボラ……)、
東村先生と同じレベルなんかじゃ到底語れないんだけど、
ああ、わかるなぁ、「漫画の絵」って独特なんだよなと。



他のどんな絵とも違うし、
漫画を手本に描いた漫画の絵って、元の漫画の絵に似ちゃって「誰かのまね」になっちゃうし(それが怖くて最近の私は「ちまたで人気の芸能人(自分が好きかどうかはさておき)の“写真”」から漫画の絵を作っています)、
でもやっぱ写真から起こした似顔絵って、漫画の絵じゃないし、自分の萌えが入ってないと絵に熱がこもってないんだな……と。


そんなわけで「かくかくしかじか」は、ストーリー的にももちろん面白かったし、
自分を見つめなおすこともできて、面白い作品でした。


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そして「ぴんとこな」は、少女漫画でこんなに絵が正確な人がいるなんて! 少年漫画でたとえるなら小畑健先生と同じ世界の住人! と、勝手 に思っている、
嶋木先生の上手い絵を堪能するために読みました。

ストーリーも読みごたえあって面白かった!

両思いスタートなんだけど、

「歌舞伎」という大きなテーマがあるので、むしろ大人のが楽しめる作品かもしれない。


これは”公務員”が読んでて、

”公務員”は他にも落語をテーマにしたものや、和風のおもしろい漫画をいっぱい知ってるので、

公務員が読んでるなら面白いだろう! と安心して手を出しました(笑)。


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「宇宙兄弟」「ウシジマ」はこれまでの巻を読んでるので、継続。


ウシジマ最新刊は、「ハブさん」や「肉マムシ」が再登場なのね! 

凶悪キャラがいっぺんに激突したらどーなるんだろう、というバトルロイヤルへ期待です(笑)。


でも今までで一番怖かったのは、「愛沢さん」と一緒に出てきた小学生(?)3人組だけどね! 


子供の怖さ(残酷さ、怖いもの知らずさ、万能感)に、冷めきった性格が超怖い。
彼らは「ナニ金」の主人公より怖い大人になるかしら(笑)。


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以上、今は、ジャンルこだわらず、どんな作風のどんな漫画でも、とにかくいっぱい読んでいこうと思います!

おすすめの漫画あったら教えてください(*^▽^*)