孤独な道標 【第十四章】~末路②~
【第十四章】
≪末路②≫
昼過ぎ、指定されたシティホテルのロビーに着き私は淳介にメールをした。
「いま、着いた。どこにいるの?」返信はすぐあった。
「エレベーターに乗って7階の735号室にいる」
私は、すぐエレベーターに乗って735号室に向かった。部屋は空いていて、扉を開けると目の前に淳介が立って待っていた。
「なんで部屋までとってるの?お母さんとか泊まりにくるの?」
「ああ、まあそんなとこ。会社でよく商談で使うんだ。ここのラウンジとか・・・出張で泊まってく人もいるくらいだから、会社名義で安く借りれるんだ。」
「ふぅ~ん。ねえ、携帯のデータフォルダ私が削除するからちょっと見せて。」
「そう焦るなよ。喉乾かないか?ジュース飲むか?」淳介は何か焦らしているようだった。
「いらない・・・ねえ、写真・・・早く削除させて・・・。」
淳介の顔色が変わった瞬間だった。
「おまえね、俺がただで写真削除すると思ってるわけ?」と言いながら、私をベッドに押し倒してきた。
「今度こそ、乱暴したら公安に訴えるからね。」私は、一瞬で悲しくなった。自分がみるきーと天秤にかけていた人がこんな狼のような目つきの人だったなんて!と我に返った。
「公安に訴える?みるく、おまえこの前のことも少ししゃべったんだろ?俺の肉棒を入れたことまでは言ってはいないみたいだけど、注意がきたんだよ、手荒な真似はしないようにってな。」
「私、しゃべってない・・・。公安が心配して、たまたま電話かけてきてくれただけだから・・・。」私の心臓は破裂しそうなくらいバクバクいっていた。
「雑魚は?雑魚には言ったのか?」すごい形相だった。公安になんて言われたんだろう・・・何かに怯えているようにも感じた。
「言ってない・・・言ってないから。」私は、淳介の目をまともに見れなかった。
このとき淳介はもう既に、何かを察していたのかもしれない。
もう後戻りできないこと、そして私と一緒にはなれないということを・・・。