打線が上向く気配

横浜－中日　４回表２死二塁、右翼線適時二塁打を放ったセサル
＝横浜スタジアムで（北田美和子撮影）

中日５－４横浜

ドラゴンズの打線がいつもになく繋がるようになってきた。今までは投手の援護もできなくてイライラする試合をたくさん見てきた。この試合はドラゴンズとしては理想的な試合運びになってきた。

試合の結果だけだとそうは感じないかもしれないが、打線と言われるように線になりつつある。今まではクリーンアップに頼り過ぎて前後の打順の出塁次第で得点能力が違っていた。

この試合は繋がる打線でこの先がおもしろい。何といっても２番の大島と６番セサルのスタメンがチームに勢いをつけた感じだ。１番の荒木が頼りない打撃をするから大島が光って見える。

死球で足を痛めて戦列離脱して再昇格した大島は４回に先頭で安打を打ち森野、和田が倒れておしまいかと思った。たぶん今までは終わっていた可能性が強い。

ところが、ブランコとセサルの連続２塁打で打線がつながり２得点。頼れる６番になるかはまだわからないが結果が出ればセサルも落ち着いて打撃が出来てオオバケするかもしれない。

セサルは１軍に復帰して３試合で１３打数６安打と好調。おもしろい顔してなかなかおもしろい存在になってきた。堂上兄も８回に代打で登場して貴重な２点適時打が飛び出した。

本当は堂上兄をスタメンで使ってほしいが、出場機会に恵まれないなかで１軍に昇格して１２打数６安打と存在感をアピールしている。落合監督はどうしてもセサルと大島を使うから堂上兄はかわいそう。

セサルと大島に堂上兄の３人をもっとうまく競争させた方がチームの力も向上すると思う。全員が左打者（セサルは両打ち）だから迷うところ。何だかんだ言って外野手はソコソコ戦力になってきた。

問題は内野の守備。チーム失策数はリーグ最多を独走する６６個。とうとう守りに精彩を欠く荒木が７回途中交代させられた。

これは当たり前で今までも失策で流れが変わって負けた試合を観続けてきたから遅いぐらいだ。打撃でも当てているだけで迫力がない。失策の数も１３と多過ぎる。落合監督もよっぽど腹が立ったに違いない。

もうアライバの時代は終わりにして若手を育てた方が得策かもしれない。試合自体は接戦になったが打線が上向く気配になってきた。

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