トヨタ・マスター・プレイヤーズ, ウィーン: ベートーヴェン 「田園」他 | Wunderbar ! なまいにち

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まだまだひよっこですがクラシック大好きです。知識は浅いがいいたか放題・・・!?

2016. 4. 7 (木) 19:00 ~    福岡シンフォニーホールにて

J. S. バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 二短調 BWV 1043
                
ドニゼッティ:クラリネット小協奏曲 変ロ長調

モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K. 467

ベートーヴェン:交響曲 第6番 ヘ長調 Op. 68 「田園」

(アンコール)
J. シュトラウス II世:ウィーン気質 Op.354


ヴァイオリン:フォルクハルト・シュトイデ、小林美樹
クラリネット:ペーター・シュミードル
ピアノ:山本貴志
トヨタ・マスター・プレイヤーズ, ウィーン



今年もこの季節がやってきた桜**
今回で4回目の参加となるトヨタ・マスター・プレイヤーズ, ウィーンのコンサート。

トヨタ・マスター・プレイヤーズ, ウィーンはウィーン国立歌劇場、ウィーン・フィルのメンバーを中心にヨーロッパで活躍しているアーティストたちを含め30名で編成された室内オーケストラで(指揮者はたてない)、毎年春に来日して各地でコンサートを開いている。
日本の様々なアーティストたちとの共演や、ミニ・ウィーンフィルのようなものなのにチケットも3000~5500円(名古屋公演以外)ととてもリーズナブルなのも魅力で毎回とても人気のコンサートなのですsei


今回最も楽しみにしていたのが最初のバッハの2つのヴァイオリンのための協奏曲。
トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーンのコンサートマスターであり、ウィーン・フィルの第3コンサートマスターのフォルクハルト・シュトイデさんと小林美樹さんがソリストだった。
この曲大好きで、聴くたびにバッハってすごいな~と思う。
期待に違わずシュトイデさんのヴァイオリンがすごすぎる~バクバク 小林さんのヴァイオリンも端正で渋くていいと思うのだがどうしてもシュトイデさんの方に耳がいってしまう。
比べてはいけないのだろうが音の響きや歌いまわしなどシュトイデさんにくわれていたように感じた。
ただこの曲本来は「2つのヴァイオリンのための・・」であって主従というより対等にかかれてある曲なのだと思う。実際 you tubeで聴いてもそう思う。(オイストラフとメニューイン、パールマンとズーカーマンの演奏など素晴らしい)


2曲目はこのトヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーンの芸術監督を務めている、ウィーン・フィルOBのペーター・シュミードルさんの演奏によるドニゼッティのクラリネット小協奏曲。
昨年もこのコンサートでR. シュトラウスのロマンスで美しいクラリネットの音色を聴かせてくださった。今回のこの曲も7分程度と短い曲ではあるが、まろやかで温かみのある音色を聴かせてもらった♪*


3曲目はモーツァルトのピアノ協奏曲第21番。ソリストは山本貴志さん。第15回ショパン国際ピアノコンクールで第4位入賞をはたすなどすごい経歴の持ち主だ。雑誌などでお名前はよく拝見していたが実際の演奏を聴くのは初めてだった。

この曲はハ長調という明るい調べなのに第1楽章の途中突然の短調で語りだしたかと思うとそのあとの第2主題の美しさ、そしてなんといっても有名な第2楽章(昔映画で使われて有名になったらしいが、喫茶店のBGMなどで皆絶対聴いたことがあるはず。)など聴きどころ満載の曲なのです。

山本さんが奏でるモーツァルトは端正で音がひとつひとつとてもクリア。山本さん自身も音楽に入り込んでいて鍵盤にすごい顔を近づけて弾いている(顔芸もすごい笑。真摯で誠実、真面目ななモーツァルトという感じだった。 欲をいえば音がやや硬くてもうちょっとまろやかさというか豊饒さといったらいいのか「遊び」がほしいような気がした。

2月に聴いたバレンボイムのモーツァルトのピアコンがとても衝撃的だったせいだろうか(今回とは曲は違いますが)。 
今回の第21番にしてもピアニストからしたらテクニックの難易度はさほどでもないのかもしれないがだからこそ違いがでるのがモーツァルトのピアノ協奏曲ではないかなとあれ以来思うようになった。特に感じるのが緩徐楽章だ。21番の第2楽章もピアノはとっても簡単なのだけれどyou tubeやCDで様々な演奏を聴くと弾く人によって全然違って聴こえてくるから不思議だ・・・
2月のバレンボイムの演奏では人生の後悔やら希望やらなんだかすごく深いものを感じて思わず涙が出た。
(ピアニストなら)誰でも弾けるけどだからこそ難しいのがモーツァルトのピアノ協奏曲という気がする。味わい深く聴かせるにはある程度の年齢(人生経験)や円熟味が必要なのだろうか・・・ (あくまで個人的な感想です)


休憩後にベートーヴェンの交響曲第6番「田園」。
このコンサートでは毎回最後にベートーヴェンの交響曲を演奏してくれる。私は今年で4回目の参加だが、第7番、第3番、第2番ときて今年が第6番。

毎年思うのは30人のオケといってもフルオケに全くひけをとらないということ。
各パートが少人数でしかも指揮者がいないので、演奏者同士がよりお互いの音を注意深く聴き合う必要があるのだろうが、見ているとそんなことを感じさせず皆さんとても楽しそう。
へたに指揮者などいない方が生き生きしてるんちゃうか?と思うくらいなのですモフッ

今回の第6番も指揮者なしで演奏するのってかなり難しいんじゃないかな~と思っていたが、そんなことは全くなかった。
時々縦線が乱れそうになってもすぐさま立て直す。
そしてこれが毎回いちばん楽しみにしているところなのだが、各パートの音がすごくよく聴こえるのだ。 内声部がすごいよく聴こえて分かりやすい!
「はは~この部分は実はこの楽器はこんなメロディーを弾いてたんだ~おお」など新しい発見が必ずあってほんとにおもしろいハート (総譜持っていないもんでてへ
今回も思い切り堪能させてもらった。
そういえばホルンの音がいつもと違うな~?と思って見たら、いつものトムベックさんがいらしてなかった。毎年来られていて今回も来られる予定だったと思うのだが、何かあったのかな?トムベックさんのホルンが聴けなくてちょっと残念だった。


アンコールはコントラバスのニーダーハマーさんが日本語で曲名を説明され(昨年12月のアンサンブル・ウィーンでの公演のときも日本語担当だったな~)、「コレデオシマイデース」とおっしゃっていたsao☆
お得意のウィンナ・ワルツはさらに生き生きしていて皆さんニコニコしながら楽しそうに演奏していらっしゃった。


このオケ、ウィーン・フィル、ウィーン国立歌劇場管弦楽団以外にもベルリン・フィル、ベルリン放送響、ウィーン交響楽団、チューリッヒ歌劇場管弦楽団などなど名手ぞろいの方々で構成されていて本当に聴きごたえがある。
日本の若手の演奏家の方々にとっても共演は貴重な経験になることだろう。
今から来年の公演が楽しみだな~sei