翌日
大津 「こりゃひどいな…」
高市 「かなり大きく震えたからな…」
大津 「オレの馬、いなくなってた」
高市 「馬狩りするって言ってたぞ」
高市 「しかし…これからもっと寒くなるのに、家も家畜も失った人は、どうなるのだろう…」
大津 「うん…」
土佐(高知)の話。
土佐の人 「大潮が寄せてきて、舟が調(みつき)ごと流されたのです」
高市 「そういえば、河内の方も…川が逆流して溢れてきたって言ってた」
土佐の人 「海岸も傾いて、海になりましてね」
東国の話。
東国の人 「伊豆島が1つになりましたよ」
大津&高市 「マジで!?」
東国の人 「この地震は、神が2つの島を1つの島に作り直したと言われています」
高市 「すっげぇ…見てみたいな」
大津 「ああ…」
高市 「大津が言ってた神の足音って、それのこと?」
大津 「どうかな?伊豆は遠いし…聞こえないと思うけど」
高市 「あ、じゃあ…伊豆から神がこちらに歩いて来られてた…」
大津 「荒魂(あらみたま)…で?」
高市 「イヤだ…」
大津 「イヤだ…」
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追加とフォロー
この地震は684年10月の「白鳳大地震」です。
南海トラフ地震と言われていますが
東国の話だと、今の伊豆大島が1つになったというので(隆起したのか?)
東海地震も誘発したのではないかと考えられています。
っていうか、伊豆大島は2つだったのか。
(西と北の2面が広がって1つの島になった、と書かれている)
大潮が寄せてきた、というのは津波の事ですね。
これも、そういう報告がされています。
ついでに言うと、道後温泉が出なくなったとも書かれています。
そして、大津や高市が言ってる「神」がどうこう、という話ですが
要するに昔は自然災害は神が荒ぶって起こすと信じられていたので
本気でこういう話をしているのです。