『新装版 正月十一日、鏡殺し』 | えにーの読書感想文

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読んだ本の説明や感想なんかを書いていきます。主にミステリーや歴史・皇室関係についてが多いと思います。
未読の本の内容を確認する際にも参考になれば幸いです。


『新装版 正月十一日、鏡殺し』

歌野 晶午、講談社文庫、2000年




夫亡きあと、確執がエスカレートしていく嫁と姑の間でとうとう起こってしまう悲劇を描く表題作。盗聴した電話で語られていた「カチカチドリを飛ばせ」という謎の言葉が示すものとは(『盗聴』)。殺してしまった恋人の声が毎朝聞こえてくるサスペンス(『猫部屋亡者』)。

日常に潜む狂気と恐怖を描く、全7編からなる短編集。


   



人間の恐ろしさというか、とりあえず陰鬱な短編集です。ミステリーというよりはサスペンスといったところですかね。

まあ、読んでてなるほどーと思うことはありますが、推理小説の解決編でのカタルシスとかもなく、そういう意味ではあまり楽しんで読めるものではないかも知れないです。