『世界でいちばん素敵な宗教の教室』 | えにーの読書感想文

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読んだ本の説明や感想なんかを書いていきます。主にミステリーや歴史・皇室関係についてが多いと思います。
未読の本の内容を確認する際にも参考になれば幸いです。


​『世界でいちばん素敵な宗教の教室』
保坂 俊司(監修)、三才ブックス、2023年




「世界でいちばん素敵な教室」シリーズということで、ちょっと前に日本でも宗教法人が騒がれていたので、この機会に宗教の勉強です。

本書は文字より絵や写真の方が多いので入門編にはもってこいですね。



宗教が生まれたのは有史以前。イラクのシャニダール遺跡(5〜6万年前)では死者を花で飾って葬ったと推測される跡が発見されているそうで、葬送は死後の世界の存在を信じるが故の儀式で、この当時の人類はすでに宗教的な観念をもっていたとのこと。

予測できない未来や、死に対する不安、自然への畏敬などを受け入れるために宗教を生み出したとのことで、人類の脳の発達とともに形作られてきたそうですね。



ほかにも一神教と多神教の違いについて。これは気候や風土が影響しているという意見があるそうで、砂漠や乾燥地帯など生活が困難な地域では強い指導者の下で自然に立ち向かう必要があったため一神教に、逆に豊かな土地では多神教になるという。

確かに、日本では一粒のお米に7人の神様が宿っているというくらい多神教ですもんね。古事記でも山川草木そこら中に神様がいらっしゃる状態だから、もう飽和気味ですね笑



あとは世界の様々な宗教の紹介。

神道やキリスト教や仏教を始め、ゾロアスター教、ヒンドゥー教、道教、シーク教、ジャイナ教などなど初めて聞くものもありましたねぇ。



日本人は無宗教だとか言いますが、初詣や七五三で神社に行って、結婚式は教会、葬式はお寺、祭りでお神輿をかつぎ、ほかにもクリスマスやハロウィンで盛り上がってみたり七福神は各国の神様を迎えていたりとか、何でも受け入れられる器の大きさ?があって、スゴいですね。