『売国保守』 | えにーの読書感想文

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読んだ本の説明や感想なんかを書いていきます。主にミステリーや歴史・皇室関係についてが多いと思います。
未読の本の内容を確認する際にも参考になれば幸いです。


​『売国保守』
森口 朗、扶桑社新書321、2020年




「保守」「愛国」を詐称する政治家は自民党にもいるよというお話から。愛国心のある方や伝統を大切にする方もいる反面、佐藤内閣以降、「売国」的側面が一貫して存在するということですね。

韓国を大切にし過ぎる、「ゆすり・たかり」を認め続けた政府・自民党だったということですね。

日韓基本条約を結んだ佐藤 栄作内閣や、アジア通貨危機において都市銀行に韓国救済を強要した橋本 龍太郎内閣などなど。

北朝鮮の方には金丸訪朝団とか、拉致被害者に暴言を吐き北朝鮮を擁護していた野中 広務もいましたね。

そして今の上皇陛下を中国のために利用した宮澤 喜一内閣。結果的に中国を大きくさせた歴代の自民党政権。



あと興味深かったのは「敬老」が「売国保守」を守ったというもの。人格も優れているわけでもないのに「老人」というだけて敬意を表さなければならないのかと疑問を呈しています。あの教育勅語にだって老人(=祖父母)を敬えとは書いてない、と。

昭和生まれの老人たちは、自分が若い頃(戦後の高度経済成長)には上の世代に福祉を与えなかったのに、自分たちが老人になったら現役世代から福祉や年金を奪いとるのはおかしいという主張ですね。

そこから「敬老」や「年金」の歴史まで紐解かれています。



ところどころ主張が過激やなぁと思いますが、また新しい視点であり、これは学びに繋がりますねぇ。ご自身も「老人」と呼ばれる年齢に入ってきているからこそ言えることでもあるんでしょうね。

自民党の国会議員だから「保守」「愛国」ではないというのは分かりきったことではありますが、政治は「よりマシ論」とも言いますし、我々もしっかり成長していき尊敬される老人になっていかねばなと思いました。

ほかには是々非々の態度も重要。