『天皇皇后両陛下が受けた特別講義 講書始こうしょはじめのご進講』
KADOKAWA、2020年
明治2年に明治天皇が学問奨励のために開いた「御講釈始ごこうしゃくはじめ」が始まりとされる宮中行事「講書始」。記念すべき第一回は『日本書紀』と『論語』の内容だったそうです。
当初は天皇陛下のみが聴講されていましたが、明治6年(または7年)から皇后陛下も臨席されるようになり、現在は皇族方や文科大臣、日本学術会議会員も陪聴されるそうです。
現在では御進講はそれぞれ約15分。人文科学・社会科学・自然科学の3分野において、学会を代表される研究者たちが進講されるとのことで、本書では平成23年〜令和2年までの全ての進講が収録されています。
一度に読まなくても、気が向いたときにパラパラめくるだけで勉強になりますねー。
◉令和2年(2020)
・遣隋使に見る日本の対外交流/東野治之(奈良大学名誉教授)
・歴史の中の工業化/斎藤修(一橋大学名誉教授)
・沈み込み帯の地震の発生メカニズムと火山の成因/長谷川昭(東北大学名誉教授)
◉平成31年(2019)
・日本妖怪文化再考/小松和彦(人間文化研究機構国際日本文化研究センター所長)
・日本のコーポレート・ガバナンス/江頭憲治郎(東京大学名誉教授)
・免疫の力でがんを治せる時代/本庶佑(京都大学高等研究院特別教授)
などなど、全30講義を学ぶことができます。