『だいじな本のみつけ方』 | えにーの読書感想文

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読んだ本の説明や感想なんかを書いていきます。主にミステリーや歴史・皇室関係についてが多いと思います。
未読の本の内容を確認する際にも参考になれば幸いです。

『だいじな本のみつけ方』

大崎 梢、光文社文庫、2017年





中学生の中井 野々香(ののか)は、学校の廊下の手洗い場に置き忘れられた文庫本を見つける。それは野々香が大好きな作家・新木 真琴の、まだ発売されていないはずの新刊だった。

どうして、そんなものが学校にあったのか。野々香は自分から図書委員の座を奪った憎っくき男子・高峯 秀臣の協力も仰ぎながら、本の持ち主を探すことに。


そして、野々香たちは、その先で本を愛する様々な人たちとも出会うことになる。


小学校からの本のイベント開催の依頼と読み聞かせ会にまつわる物語の2編を収録。





中学生の野々香が学校で見つけた発売前の新刊の持ち主を探し、その流れで書店でのイベントも行なうというお話。もうひとつは、野々香も小学生の頃に通っていた公民館で行なわれていた読み聞かせ会で、巧みな話術で絵本を読んでくれた人物を探すのと、それにまつわる悲しいすれ違いを正そうと奮闘するお話。


共にほんわかした内容で、気を張らずに読めますね。相変わらず大崎氏の本好きが伝わってきて、良作ではないでしょうか。