「じゃ、月曜日の昼過ぎ・・午後だなぁ、帰ってくるね。」
娘、夕方そう言ってあっちの家(母親)のイベントの手伝いに行った。
「さくさくさく・・」
トタンに落ちる音。
ありゃ雨降ってんのか。
月並みだけど、
この家ってこんな静かだったんだ。いやずっとこうだったんだよ。
独りだったんだから。
ははは。
もう四ヶ月が経とうとしてる。
はっやいなぁ。
「でもね、一緒に暮らしてるあたしとしては」
「kenちゃんにあんまりびっしり働くとこには勤めて欲しくないのよ」
「集中しちゃうじゃない。何にでも。それで身体壊されてもねぇ。」
ははは。
これ喜ぶとこなんだろな。
なんとなく、
昔のように、
さっと着替えて雨の中、駅前のBARの狭い階段を上がりたい。
臭くて癖のあるスコッチをストレート、ビールをチェイサーにして。
常連さんの邪魔にならぬようカウンターの隅っこ人待ち顔で雨を眺めて。
この氷が溶けるまで待ってみるか・・
誰とも待ち合わせしてないんだけどさ、
酒やめて来月で9年目?なんだけどね。
ドラッグストアのレジで、
一番大きい袋、お願いします。
「どうしたのその声?」とレジのおばは・・お姉さん。
咳で喉がやられ過ぎて声変わり。
セクシーではなくイガイガなだけ。
「そりゃまぁ、風邪じゃないんだから咳止め効かないよねぇ・・」と娘。