「人と関わるとロクなことがない」
俺、散々言ってたよね。
だから俺は人嫌いだし「ほっといてくれ」て思うし『話し掛けんじゃねえオーラ』全開だった。
よね?
まともな仕事をして、
ちゃんとした人達と働いて、
いい人のフリをする。
忘れてただろ。
忘れてはなくても意識が薄れただろ。
ひっさしぶりに、
(馬鹿なんだろな)
(それでいいの?)
(毎日を人生を大事にしてないんだろうな)
(人って進歩しないんだなぁ・・)
と感じた。
あー、この人とコミュニケーション取った俺が駄目だよな。
すっごく嫌な気持ちになった。
だって俺、馬鹿と下品は大嫌いだもん。
この人に関わるのやめよう。
で、
三日経ってふと思った。
これ俺のことじゃない?
俺もたくさんの人にそう思われたんじゃない?
(↑これに気が付いた俺ってほんとに凄いと思う)
ナンパもお持ち帰りも一晩限りもヤリ逃げもしたことない。せふれと言われる人が居たこともない。風俗に行ったこともない。
けれど、
たくさんの(これほんと。指が足りない)女の人とお付き合いをした。ちゃんと付き合った。
直近の一人を除いて、俺の方から「一緒に居てください」と言ったことはない。
にも関わらず、
皆んな居なくなった。
誰も居なくなった。
緊急事態宣言下の銀座通り並みにひとっこひとり居ない。
これってそういうことだよね。
バレると言うか見限られると言うか、簡単に言うと「嫌われる」ってことだよね。
その中には多分に「諦められた」が含まれるかと。
いや俺、この歳になって一人になってやっと気が付いた。けど気が付いただけマシ。気が付いた俺凄い。
盛大かつ強烈なブーメランを全力で投げてた。
ま、
別に反省はしないけどな。
だってこういう人なんだもん。こういう生き方しか出来ねんだもんだから写真が上手いんだもん。
昨日。
会社で雑談中唐突に上司が、
「kenさんお付き合いしてる女性居ないの?」
いません。
女の人と会話どころか目を合わせたことも、もう随分ないです。
近寄って来ないですもんあははは。
「kenさん怖いからね」
(え。)
「そうそうそう」と他の上司も。
「kenさんその身長でその体格じゃない?」
「近寄って来られると「うわ」て」
「ビビりますよね」(他上司)
ええぇ・・
「威圧感すごい」
(そーなのかぁー)
もう一個、気が付いたこと。
筋トレ始めてから女の人にそういうこと言われない。お申し出されない。アクションを起こされない。
体格が変わってから明らかにそうだ。
ありゃ。
ありゃりゃ。
本末転倒筋肉無意味
定時。
今日もありがとうございました。それではお先に失礼します。明日は非番頂きますので明後日出勤します。
と上司に。
「はいお疲れ様ありがとう」
「あっ」
(なによ?)
「ちょっと待って一瞬待って」
はい。全然大丈夫です。お待ちします。
上司、ディズプレイを覗き込む。
小さな声で、
「kenさん」
「今、人事からメール」
「たった今来たメール」
(はい?)
「kenさんの延長を検討中。だって」
え。
「他の課で欠員出るかもだって」
「未確定だけどね」
「期待しないでね」
「一応、そういう話があるってだけ」
ありがとうございます。
「皆んな気にしてんだよ」