こらそん(の中の人)のぼやき部屋

こらそん(の中の人)のぼやき部屋

介護保険事業を行なっている株式会社えんカウンターのマスコットキャラクターである『こらそん』が色々な事を『ぼやき』ます。
その時、そのタイミングで思った事を、ここに残しておきたいなと思います。

 

 

あっという間の年末。

今年の後半は本当に色々な事があった。

まだ終わっていないから油断はできないが、もう勘弁してほしいくらい色々あった。

 

そんな中、介護報酬の臨時改定の話も色々と進んでいた様だ。

 

この2.03%

数字だけ見れば『足りねぇよ…』なのだが、3年毎の介護報酬改定を見比べてみると、意外にも大きな向上なのだ。

いままでは0.○○%とかしか上がっていない所を見ると、まぁ上がったかなと言う感じか…。

 

しかも、本来なら2027年度の改正が前倒しになった形。

この動きをみると、やっと政府も介護保険業界の低賃金がヤバい事に気付いたのかなと思った。

 

それでも他の業界に比べると遥かに低いわけだが。

 

でも、これって物価高騰に対応した形での報酬アップではなくて、処遇改善加算が主なんじゃないの?

今回はやっと。

大事な事だから2回言うと

やっと介護支援専門員や看護師、リハビリのセラピスト等も処遇改善加算の対象となった。

 

この加算を取りにいかないと報酬アップにならないんじゃないかと思う。

今回の処遇改善加算取得条件に、たしか『ケアプランデータ連携システムの導入』という文言もあったような…。

 

国はどうしても、このデータ連携システムを導入したいようだ。

現時点での導入率が確か7%くらい。

残り93%は『必要ない』と感じているのだろう。

そりゃそうだ。

このシステム、双方が導入していなければ意味をなさないシステムなのだから。

居宅介護支援事業所が導入しても、サービス事業所側が導入していなければ連携ができない。

その逆もしかりだ。

だから、各事業所は周りの様子を伺いながら、まだ導入しても無意味であると判断している。

しかも無料ではないのだから、人柱的に先行導入しても経費だけがかかってしまう事になる。

 

そこで『処遇改善加算が欲しいなら、このシステムを導入せよ』という条件を付けてきたようにしか思えない。

記憶が確かなら、導入しなくてもキャリアパスや環境などの要件をクリアしたら算定できるような気もしたが(間違っていたら申し訳ない)このデータ連携システム導入を取り組む事で一発クリアできるんじゃなかったかな…。

 

そこまでして導入させたいんだな。

これなら、データ連携システムの無料キャンペーンを活用すべきだった。

 

もうひとつ。

今回の改定はあくまでも【臨時】の改定。

本来の改定は2027年度なのだ。

 

今回の臨時改定でアップさせておいて、本来の改定で元に戻す…なんて事はさすがに無いと思うが、2027年度の改定でさらにアップさせないと、本当にこの業界はダメになると思う。

 

12月24日に正式決定らしいので、それまで気を抜かずに動きを把握しておこう。

介護業界にやってくるのは、サンタクロースかキングボンビーか…。

(キングボンビーわからない人はググってくださいね)

 

 

おおよその人は皆そうだと思うのだが、

俺は仕事中とそれ以外の時間では人間性が大きく異なる。

態度も、行動する方向性も違う。

 

昔の俺を知っている人は口をそろえて

「お前に福祉なんてできるわけがない」というだろう。

それ程までに違うのだ。

 

自分でも自覚しているが、

それでも俺は、この業界で生きていくと決めた。

決めた以上、プロとしてのスイッチを備えなくてはならない。

そのスイッチを切り替える事で、言葉遣いや態度、知識や考え方の変更、

その他諸々を切り替える事ができる。

パソコンで表すならユーザーの切り替えを行なっている印象だ。

 

俺の場合、このスイッチを切り替えないと、

ストレス発散が困難になる。

いわゆる心の開放ができなくなってしまうのだ。

 

こんな事をかれこれ20年くらい続けているので、

スイッチの切り替え自体は特に難しくなく、

オートで切り替わっているのだと思う。

 

 

そんなある日、事務所の電話が鳴った。

その内容は「夫が転んで立てなくなった」というもの。

 

この方、ご夫婦2人暮らし。

ご主人が要介護者、奥様は自立。

奥様が主介護者で福祉用具のみのご利用。

担当のケアマネは今までずっとこの事態を懸念し、訪問看護等の打診をしていたが、ご夫婦共にそれを拒否。

ご主人も病気などの関係で体調は万全ではなかったし、身体状態も良くない。

 

この内容を受け、担当ケアマネは「やっぱりか」と思っただろうし、俺もそう思った。

こうなる可能性については伝えていたが、我々には強制力はなく、あくまでもご本人の意思によるサービス調整となる以上、今回の状況は『起こるべくして起こってしまった』と言えるだろう。

 

とにもかくにも、今の状況を解決しなければならない。

ご主人は体格が良く、奥様は小柄。

担当ケアマネは女性。

ベッド横で倒れている状況となると、2人で介護を行なう十分なスペースは無い。

これらを考え、俺も同行して助けに向かう事とした。

 

少し話が横にそれるが、これが介護支援専門員の支援内容ではない事も重々理解している。

が、この方の場合、頼れる身内もサービス事業所も無い。

救急隊を呼ぶ可能性も考えたが、

まずは状況の把握が先だと考えた。


 

そんな思いで現地に到着。

予想通り、複数人で介助を行なうスペースは無い。

 

俺は考えた。

介護技術を行なうスペースが無いなら、

俺の身体機能を活用するしかないと。

俺が技術不足である事も露呈した瞬間だったが…。

 

俺は大柄なご主人をお姫様抱っこで抱きかかえ、

優しくベッドにお連れした。

幸い大きな怪我はなく、しばらく様子を見たが問題なし。

 

ここでご本人、奥様へ伝えた。

体調管理や緊急時の対応の為、訪問看護の必要性について話し、病院受診も大変だろうから訪問診療の導入を提案。

すると以外にもあっさり「お願いします」との返答。

これには俺も担当ケアマネも唖然とした。

今まで散々伝えてきた事なのだ。

サービス導入はスムーズに進み、現在もご利用中。

転倒などの事故は起こっていない。

事ある毎に「あの時はありがとうございました」と言って下さる。



ふと考える。

頑なだったご夫婦が、サービス導入を受け入れた理由。

 転倒があったから必要性に気付いたと言う事もあるだろうが、

俺は違う気がするんだ。


本当に困った時に助けてくれた。

このアドバンテージなんだろうと。


その助けてくれた人は、

ケアマネの俺ではなく、

技術不足だったが故に力任せでお姫様抱っこをした

プロじゃない方の俺。


ん〜…

なんだろうね

このなんとも言えない感情。


プロとして頑張るために修行してきたつもりだし

今もそれを研ぎ澄ましている…つもり。

でも、お2人が感謝してくれてるのは

素人の方の俺。


助けられた事は本当に良かったのだが、

プロが素人に負けたのだ。


俺もまだまだ全然足りてねーなぁ

と思う出来事だったな…。


でも、物凄く悔しいです!!

精進しようと思った。

 

 

 

 

上記のような記事が目に入った。

ケアマネジャー不足が深刻化している理由は『業務の多さ』『仕事の過酷さ』そして『賃金が見合っていない』事なんだ。

なんでわからないんだろう。

 

資格要件を緩和したところで意味無いって。

むしろ、あんたら行政機関が言っている『質の向上』から遠のいてしまうだけじゃないのか⁉

 

むしろ資格取得は大変でいいんだよ‼

迅速にやらなきゃいけないのは報酬アップだろうが‼

 

今までの累計ケアマネ合格者は70万人を超えているはずなんだ。

それが現在ケアマネとして働いている人が20万人を下回っている。

大変な思いをして資格を取って、大変な思いをして仕事をして、更新にも高い金をかけて頑張っても、報酬が見合ってないからみんな辞めちまうんだよ‼

 

無駄に介護支援専門員のハードルを下げるな‼

報酬と労働条件が大事なんだよ‼

 

報酬アップ‼

業務内容改善‼

更新研修無し‼

国家資格化‼

 

これが必要なんだろ?

まさか、この方針に日本介護支援専門員協会、同意しないだろうな?

 

本当にわからないのか?

わかっててやってるのか?


 

どちらにしても、舐めすぎだ‼

 

 

 

 

先日、総理大臣が高市氏となり、わが国では初の女性総理大臣の誕生となった。

これは歴史的瞬間なのだろうな…と思うものの、我々医療・介護・福祉の立場からすると、別の意味で今後の方向性が気になる所。

 

ケアマネジメント・オンラインの記事にて『医療・介護現場に補助金支給』という文言が出ている。

「いま手をつけなければ間に合わない」と発言があったようだ。

総理大臣の立場としてそう発言してくれることは、とても有り難いし感謝しているが、この業界の人間から言わせてもらうと『もう間に合っていない』んじゃないか?

何年も何年も低賃金の事は言われていた事だ。

高市氏が総理になって、ようやっと言ってくれる人が出た。

 

検討してくれるのは『補助金支給』との事。

無いよりはマシだが、これでは一時的なものであり、やはり慢性的な人材不足の解決には至らない。

ガソリンなどの暫定税率撤廃の案件も、俺の記憶が正しければ令和6年末に国民民主党との話し合いで合意したんじゃなかったか?

もうすぐ一年になるが、ガソリンは一向に安くならない。

民主党が政権を担っていた時、当時の首相である野田氏と自民党の安倍氏は議員定数の削減を『約束』して、解散総選挙を行なった。

その後に政権を取り戻した自民党は、その約束を今の今まで反故にしてきた。

高市氏には期待したいが、この過去の内容が脳裏をよぎるのだ。

 

とはいえ、政権が変わる事による影響は少なからずあるだろう。

現場の期待に叶うかどうかはわからないが、少しでも良くなってほしい。

 

現場が期待するのは物価高騰を抑える事と、収入のアップだろう。介護報酬を上げる事も大事だが、そこから引かれるものも少なくしたい。

消費税などの税金を下げる事も大事だが、大きいのは社会保険料だと思う。

この辺りを今後どのように解決していくのか。この視点で今後の動きに注目していきたいと思うし、是非、現場が納得できる改正を行なってほしいと願う。

 

 

 

 

前回『抱え込みは誰が悪いのか』という記事を書かせてもらった。今回はその続編っぽい内容になる。

 

ケアマネジメント・オンラインに上記のような記事が出ていた。

どうやらケアマネジャーに住宅系入居時のケアマネ交代についてアンケートを取り、その内容を加味した上で厚労省が『入居条件』としてのケアマネ交代を禁止する方針を出したらしい。

 

俺の意見としては「へ~…そうなんだ~」である。

それをやったとしても、正直、焼け石に水なのだ。

問題視されている住宅側はケアマネのアセスメントなど気にしていないから、ケアマネが何を言おうが強行的にサービスを導入してくる。

何度も言うが、これは全ての住宅有料やサ高住が行なっている訳ではない。真っ当にやっている住宅だってある。

しかし、裏を返せばこれをやっている住宅はケアマネが根拠とするアセスメント等どこ吹く風なのだ。

 

ダメージがあるとすれば、住宅と同じ組織の居宅介護支援事業所、もしくはそこと癒着している御用聞きケアマネだろう。

組織の目線で言えば、担当件数が少ないケアマネは兼務で住宅の介護員として配置、ひとりしかケアマネが居ない居宅だった場合は事業所を廃止しケアマネを介護員として配置するだろう。

結果、ケアマネが減り、住宅は何も変わらない。

こんな結果が待っているだけだ。

 

また、ケアマネ交代を禁止して今まで担当していたケアマネが継続になった場合、今よりももっとケアマネの戦いが増えるかもしれない。

戦うケアマネは決して戦いが好きでやっている訳ではない。

そこに戦わなければならない理由があるからやっているのだ。

できれば平和の中でケアマネジメントをやりたいと言うのが本音だろう。

 

戦う理由は『自己満足』になってはならない。

あくまでも『ご利用者の為』なのだ。

ご利用者に不利益が生じないよう努め、且つ、『公正中立』でなければならない。

 

今回の議題で言う『公正中立』を考えるなら、ご利用者に必要な介護サービスについて『不必要なサービスを導入しようとする住宅からの依頼』もあれば『必要サービスなのにご本人が拒否』または『ご本人によるサービス事業所へのハラスメント行為』等が良くある状況だ。

こういった状況の中でケアマネジャーは立ち位置を把握し、どちらにとっても『公正中立』な対応を行なっていく。

これらが住宅と同じ組織のケアマネや御用聞きケアマネは出来ないというのが問題だろう。

 

だが、先述の通り、これらの問題はケアマネ交代を禁止しても解決しない。

何故ならケアマネ交代を『入居条件に入れるな』という事だからだ。

この文言を極端に解釈したら、ご入居時は今までのケアマネ担当のままで、ご入居後数か月経った後に交代をするという事は禁止されていない…とも受け取れる。

今のまま『入居条件』のみで方針を進めるなら、上記のような解釈で受け止める組織も出てくると思う。

 

どちらにしても結局は『いたちごっこ』で次から次へと抜け道を通ってくるものなのだ。

行政として問題視して動いてくれるのはとても有り難いが、どうも点でしか物事を見ていないようにも感じる。

何故、このような事態になっているのかと言う目線で検討しなければならない。

 

根本的な問題は2つ。

ご利用者が主体のサービス調整を行なう事と、それを貫いても従業員を養えるだけの介護報酬の確保。

 

これができなければ、いつまで経ってもこの問題は解決しない。