雇い主からすれば、面接するまでもなく
まして採用なんて決断をするわけがない。
そんな57歳という人材。
それでも採用通知を下さったことに
感謝の気持ちで働き始めた私の
心が崩れていく日々のあれこれである。
面接のときに
8時間勤務で働きたいと言ったら
オープンしたばかりなので
当分は6時間勤務で、徐々に
長く働けるようにさせてもらう形になると
確かにそうはっきり仰ってたのに
働きだして1~2週間もすると
シフトが増えるどころか
4時間半に減らされた。
ハローワークの求人には、9時~18時と
書かれてて、なるほどいい時間帯だと
思ったのに、9時出勤は幻。
結局、12時出勤で定着した。
当初、水曜日が定休日で、他に土曜日が
私に割り当てられた休日だった。
それも、しばらくして土日は出勤に変更。
サービス業だから、それはやむを得ないと
承知の上だったから、それに関しては
私は何も思わないし、何も言わない。
一般的に平日より、土日祝日の方が
時給がいくらか高くなったりするし
(ง`▽´)งヨッシャァ! って思う所だけど
土日祝日でも時給は平日と一緒だった。
そして、あまりに暇な日曜日・・・。
2時間半で帰っては、ないやろ?
あとに書くが、いろいろと働く意欲が失せる
ようなこともあって、それでも全部飲み込んで
翌日には気にしないよう、気持ちを切り替えも
したけれど、この早上がりの1件で
このままここで働いてていいんかな?
自問自答しながら、雨の中を歩いたんだ。
驚くべきは、バックヤードがないということ。
服を着替える場所は・・・
隣の倉庫として使ってる場所で
人が1人、立てるほどのスペースしかない。
ここで休憩する感じ?無理だろ。
空調もなければ、閉め切ってて
夏場、クソ暑いったら・・・。
土日祝日のみ、8時間勤務となり
あいだに1時間の休憩を取るのだが
居場所がないんだ。
近所の喫茶店で1時間の時間潰し。
普通、休憩1時間だったら5分前くらいに
仕事に入るよね?
4~5分前にタイムカードを押して
休憩を終えたら、叱られた。
1時間の休憩なんだから、1時間取れと。
2:36分から休憩に入ったら
3:37分にタイムカードを押すようにと。
1時間1分の謎。
同じく、仕事あがりのタイムカードも
実に、シビアだった。
12時~18時のシフトで
11時47分に店に入ると
それゆえ、17時46分に押せと。
6時間勤務なら17時47分でいいんちゃう?
休憩は1分後、帰りは1分前(笑)
そんな休憩の帰りに、コンビニで買い物を
頼まれたこともある。
通りがかりならまだしも
反対側の通りにあるコンビニだ。
わざわざ行かねばならぬとは。
しかも、頼まれた買い物はナッツの入った
チョコレートのアイスだ。
私がもし人にお願いしたなら
その人の分も買って、食べてって言うけど
それもない。要らないけど・・・。
買い物と言えば、特にすることがない時に
往復15分のスーパーまで行かされた。
仕事で使うものなら、これも仕事のうち。
と思ったら、個人的な買い物だった。
夜ご飯に食べる納豆やヨーグルトだってさ。
そんなもん、帰りに自分で寄って買えよ。
心の中で文句垂れた。
就業時間内なら、これも仕事なんだろう。
相手はこの店の社長だもの。
仕方がない。
徒歩15分はウォーキングだ。
このウォーキングには、時給が発生するんだ。
この上なく、ありがたい話じゃないか?
こうやって、私はいつも前向きに
なんでも、はいはいとロボットのように
真顔で引き受ける。心は無。
なんせ新規オープン(移転)の店だし
こーしたかと思ったら、あーしたり
やっぱこーしたり・・・が続き
せっかく覚えたとて、常に上書き、上書き。
正直、ついて行けません。
ある時、1本の電話が入った。
テイクアウトの予約だった。
何をテイクアウトするのか聞き
取りに来られる時間も聞き
最後に名前と電話番号を聞き受話器を置いた。
自分の中で、これは完璧だと思った。
ら・・・叱られた。
なんで名前、聞くの?個人情報です。
しかも電話番号なんて、ありえへん。
個人情報は聞かんといて下さい。だってさ。
いやいやいや・・・ちょー待て。
どちらさんの注文か、それで分かるん?
私は分からないよ。社長の言ってる意味が。
席の予約もそうだ。
2人で予約お願いしますと言われ
いちお、社長に聞いてみたら
予約は取らんといて下さいと言うので
予約をお取りすることはできない旨、伝え
そっと受話器を置くと、ブツブツ・・・。
10席しかないのに、予約で席が埋まると
せっかく来てくれた人が入れないでしょ。
なるほど。それもそうだ。
以後、予約は取らない方向で話は終わる。
ある休日の夕方だった。
○時頃に行きたいんですけど
今日は、やってますか?と電話が入った。
予約はとっちゃダメ。
予約は取らない。
名前も聞いちゃダメ。
名前も聞いたりしない。
ただ、電話の最後にお待ちしてますと
答えただけなのに、叱られた。
なんで予約、取るの?ダメって言ったでしょ。
だからー予約取ってませんって。
予約なら名前聞くでしょーよ。
名前も言わず予約完了したって普通思う?
呆れて苦笑いしたらしたで
今、笑った?何で笑うん?注意してるのに。
もうお手上げです。
許して下さい。お代官様ーみたいな。
ところが・・・だ。
それから幾日も経たず
レジの前にメモがあったんだ。
○月○日○時○○様○名と。
これって予約だろ?
確か、予約は取るなって仰いましたよね?
意味不だ。
どうやら、いつも厨房の端っこから
私の所作を確認しているもよう。
包丁の持ち方がどーだとか
ゴムべラの使い方がどーだとか
まるで口やかましい姑のよう。
そんなんで調理経験、あるの?
プライドもズタズタ。
ボトルにドレッシングを入れる時に
一筋、ツツツーと垂れたのも
決して見逃さなかった。
1滴たりとも無駄にしてくれるなと。
気を付けてても、垂れる時は垂れる。
その後、とんかつソースをぶちまけた
社長にこの言葉をそっくりそのまま
返したろか?とその刹那、思ったが
雇い主VS雇われの身。
思ったとて、言える訳もない。
これが世の常だ。
笑えない冗談を時々仰る。
オリーブオイルを入れてと言われ
時計回りにクルッと注いだ途端に
違う!こっち向き!
反時計回りに入れろと・・・。
どうでもいい。
おんとし、70~80歳くらいの
年老いたおじーちゃん、おばーちゃんが
店の前を通ると、社長が言う。
○○さんの友達、通ったでって。
私はそんなに老人か?!
冗談じゃないよ。
人を馬鹿にしてるとしか思えない。
いつもの私なら、笑い飛ばせるところだが
もうこの頃には、嫌気がさしていたから
笑えないよ。また言ってるわ・・・。
心は無。
社会保険の話になった。
社会保険を引かれると痛いですよね。
そう言ったら、反論してきた。
あれは○○さんが払ってるんじゃない。
会社が払ってるんだと。
うちとしては、4時間のバイトを数人で
回したら、社会保険を払わなくて済むんだ。
果たして、○○さんにうちが社会保険を
払ってまでの価値があるかってことです。
なんてことを、シャァシャァと言い捨てた。
いや、もう、立ち直れない。
それ、価値がないって言ってるよね?
こんなことも言ってた。
仕事はバリバリ出来るけど
時々ブッチする若い子がいいか
○○さんみたいに
仕事はそんなに出来んでも
毎日時間通り、出勤する人がいいかって。
悟った、私。
仕事が出来ない年寄りなんだって。
ここで頑張って働いていこうって
気持ちがガラガラと崩れていったよ。
退社は1ヶ月前の告知が必要。
それで9月30日に辞めたいと申し出た。
翌日、社長が言った。
ちょっといろいろ言い過ぎたって思って
反省したってさ。
いや、もう遅いわ。
それから求人を出したもよう。
社長の強がりなのか、どうでもいいけど
すでに3人、応募があったそうだ。
それは良かったですと言うと
3人ともヨボヨボのババァやで。
56歳やって・・・あかんわ。
頭の中が真っ白になった。
私は57歳だもの。
57を前に56を年寄り扱い。
これでハッキリした。
社長は私の事もヨボヨボのババァって
そう思ってるに違いない。
ちなみに社長は56歳。
毎日、毎日、こんな感じで
心が乱されてたんだ。
どんどん精神が病んでいった。
崩壊寸前だった。
そして、当てつけのように
倉庫のドアに求人募集の貼り紙。
土日祝日は100円UP。
希望者には賄いあります。
・・・はぁ?
待遇、良くなってんじゃん。
数日後、ランチを食べに来た
若い女の子が、食べ終わってから
その求人募集に食いついたよう。
社長も名刺を渡し、微笑んでた。
私は思った。
あぁ、あの子が次の奴隷か・・・って。
友達なら、絶対やめとけって忠告するけど
次の従業員が見つかれば
私もサッサと辞めれるってわけだ。
帰り際、満面の笑みで、声を掛けた。
ありがとうございます!と。
ここに書いたこと以外にも
まだまだ、いっぱいあるけど、キリがない。
ワンマンな人は苦手なんだと
今さらながら、知ることになるとは。
とにかく、人間的に合わないんだと思う。
歳も近い。
お互いにそれなりの社会経験も積み
譲れない部分があったんだと思う。
2ヶ月という短い間だったが
お世話になったことに違いはない。
ありがとうございました。
私のささやかな自尊心をズタズタにされ
すべて否定された職場だったが
これも社会勉強。
人生山あり谷あり。
落とし穴に足を入れることもあるさ。
ここから這い上がらなければと思う。
そんな今日この頃です。
最後に・・・
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ほとんど、愚痴だらけの記事になって
ほんま、申し訳ないけど
ここまで読んで下さって、光栄です。
ありがとうございます。
早く、立ち上がりたい・・・。