月曜日。
いつもと変わらない朝。
・・・!
だったはずが・・・一変しました。
スタッフが忽然と姿を消してしまったのです。
Aさんはどこ?
仕事のできる彼でした。
人の嫌がるような汚い仕事も、面倒な仕事も、力仕事も・・・
手際よくパッパとやってしまうので
他従業員から、それはそれは頼りにされていました。
なんでも俺に任せろ!みたいな大きな器の持ち主のくせに
決して奢らず、腰が低く、誰からも慕われる彼でした。
そんな彼が突然、何も言わず
たった紙切れ1枚で店からいなくなってしまったのです。
「今日限りで辞めさせてもらいます。今までお世話になりました。」
いったい彼に何があったのか?
残されたスタッフ一同、狐につままれたような
月曜の朝でした。
まさか、本当にいなくなるなんて信じられなくて
彼の使っていたロッカーを開けてみたら空っぽでした。
下駄箱も空っぽ。車も消えていました。
どうやら本当に辞めてしまったんだと、納得するしかなく
それでもいまだに受け入れられなくて・・・
ザワザワとした複雑な気持ちが残ります。
それにしても・・・「立つ鳥跡を濁さず」
あれほど誠実で律儀な彼が、どうして最後の最後で
こんなふうに去って行ったのか、腑に落ちません。
韓国スタッフのSさんも、突然いなくなった彼を思い
涙ぐみながら、心配しました。
Sさんは人の心配ばかりしていて
とうとう風邪をひいてしまいました。
そして本日、水曜日・・・
Sさんの担当するコーナーを急遽、臨時休業とし
365日休みなく働くSさんに
1日ゆっくりと休んでもらうことになりました。
ちゃんと寝て体を休めてるのかな?と思っていたのに
私にチヂミを焼いて、ご馳走するから
夕方、家に来てと連絡が・・・。
Sさんの手作り焼きたてチヂミを食べながら
消えたAさんのことを話しました。
何度も何度も連絡をして、やっと電話が繋がり
辞めた理由を知ることになったのですが
またしても・・・涙です。とても情が厚いSさんなのです。
Sさんはティッシュで涙をふきながら・・・
私はパクパク、チヂミを食べながら・・・
ともに、消えたAさんを偲びました。
辞めた理由。
やはり誠実な人柄ゆえ、辞めざるを得ないと判断したようで
そんな理由なら、なおさらのこと
とてもいい人材をなくしてしまったこの店の
損失は大きいなぁと感じました。
「東尋坊から飛び降りても、それだけはできない」
我が身が1番の世の中で
我が身よりも他人を思い、自分が身を引くそんな姿勢に
やっぱりAさんは男らしくていい奴だったと
悲しい気持ちになるえんちなのです。
チヂミが辛くって、涙が出そうでした。
穴の開いたシフト表。
あぁ、また休みがもらえそうにないやと
マジで涙が出そうでした。
こちらをそれぞれクリックして頂けると、とても嬉しいです!



