僕は忘れ雪に託す 春に奇跡が降ることを
瀕死の子犬を偶然拾った少女 深雪と、
そこへたまたま通りがかった、獣医を目指す青年 桜木の出会いから
この物語は始まる。
次第に惹かれあってゆくが、やがて別れの時を迎える。
“7年後の同じ時間、同じ場所”での再会を約束するが・・・。
強い絆で結ばれているのに・・・
愛しあっているのに・・・すれ違ってしまうふたり。
この物語の残酷なところは7年という歳月なのかもしれない。
青年の記憶を置き去りにして、時は流れてしまった。
「あなたは何も覚えていないのね…」
大人になって再会し、深雪は桜木の記憶の紐を解こうと
必死にサインを出すが、桜木はなかなか思い出せない・・・。
どん臭いにもほどがあるっ!と
正直、腹が立った私だ。・・・チッ( ̄。 ̄; )馬鹿じゃないのか?桜木よ!
前半は話がゆったりと流れていくのに対し、後半はかなりビビる・・・。
簡単に言えば、血も涙もないえんちの好みにふさわしい展開かもしれない。
全581ページ・・・文庫本にしてはちょっと厚めの小説だけど
決して飽きることなく、話に入り込んで胸の奥が熱くなるに違いないと
えんちは思います。特に犬好きにはいいかも・・・お勧めします。
そして、この本の中でひとつの心理テストが出てきます。
ここでそれを紹介します。あなたは何番?
恋人が魔女に魔法をかけられて、蛇になってしまいました。あなたは・・・
①気づかないふりをする
②なんとか魔法を解こうと努力する
③自分も蛇になる
ちなみに私は③番・・・
旦那は②番でした。
私達夫婦はなんて対照的なんだろうと思ってしまったテストの結果は↓。
①を選んだ人・・・相手を傷つけないように、という弱者の優しさ。
②を選んだ人・・・決して諦めず、醜い姿に変わり果てた恋人から目を逸らさず、
真正面から全力で魔法を解こうとする強者の優しさ
③を選んだ人・・・蛇になった人とともに堕ち行こうとする、破滅的な優しさ。
①番を選んだ深雪と、②番を選んだ桜木と、③番を選んだ桜木の友人の
恋の絡みも楽しめるんじゃないかと・・・そう思います。
忘れ雪―――――春に降る雪をいう。
春に雪が降ったときに願い事をすれば、必ず叶う。
地面に触れた瞬間に消えてゆく忘れ雪は、
願い事を、天に持ち帰って叶えてくれる。
「今度は・・・・・・僕が・・・・・・願いを叶えてもらう・・・・・・番だよ」
僕は忘れ雪に託す 春に奇跡が降ることを
どんな奇跡が降ったとしても・・・あなたはもう・・・。
- 新堂 冬樹
- 忘れ雪


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愛ほど醜く人を変えるものはないな・・・
愛し過ぎないよう注意しようと思った。