税理士試験2024(相続税法と固定資産税) | エンちゃんの思いつれづれ

エンちゃんの思いつれづれ

2019年第2回CFP®資格審査試験で6課目一括合格を達成。2020年4月よりCFP®認定者。
マラソンでは「秋田内陸リゾートカップ100キロマラソン」20回完走達成。
「エンちゃん」の由来は、箱根園のゆるキャラ「縁結びのエンちゃん」。

 8ヶ月の間、ご無沙汰してしまいました。

 税理士試験の学習に注力していたこと、その途中で体調崩したりなどいろいろありまして、間を空けてしまいました。

 

 8月7日と8日に、税理士試験を受験してまいりました。場所は昨年同様、西巣鴨の大正大学でした。

 昨年は相続税法37点、法人税法は26点(⇒法人税法は5月ごろに厳しいと悟り、同日に行われる相続税法前のウォーミングアップ代わりに)。税理士試験の何たるかを知らずに受験した認識の甘さを反省し、まずは相続税法に軸足を置き、その関連として同じく資産評価で関連のありそうな固定資産税も学習し、巻き返しに向けて注力しました。

 

 

 

 
 
 本試験への道のりは決して順調とは言えず、特に5月から7月は持病(気管支喘息)の発症に本業(税務申告)での負荷も加わり、スランプにもなりました。相続税法では6月のTAC全国公開模試でA判定(計算はS判定)までいただいたのに、7月の大原公開模試では相続税法も固定資産税もまさかのD判定。取れるはずの計算問題でポロポロ落としたり、理論にたどり着くまでには十分な残り時間がなくて書くべきことを書ききれなかったり、何よりも暗記の精度の甘さ。7月中旬に至っては流行りの病いをいただいてしまい(試験直前でなくてよかったです)、崖っぷち同然でした。
 そんな中でも、土壇場ではよく間違えるところをGoogleシートにまとめ上げたり、完璧とは言えないまでも理論の対策も行い、試験当日を迎えました。
 
 
【初日:相続税法】
 
 合格するには計算で40点半ば、理論は耐えて6割ぐらいが必要と考えていました。理論は昨年のように何を書いていいのか分からない状態ではなく、書くべき柱は立てられる状態にはなってしました。ただ、精度についてはムラがあったり、題意の読み違いによる大きな失点が心配でした。
 答案用紙を見て、「やけにカッコ書きが多い」ことと、理論の用紙が2枚と3枚なので書く量の調整も必要と思いました。そして解き始めてから理論問題を一読して書くべき内容の柱立てと計算もあったのでその内容を計算用紙に転記してから計算問題へ。ここまでで10分。ほぼ予定通り。しかし計算問題でよもやの苦戦。親族図の微妙な判定と税額控除欄のダミー項目の多さに心を揺さぶられました。それでもたぶん大丈夫との感触を得て、以後の生前贈与加算、債務控除、みなし遺贈財産、取引相場のない株式を難なくこなしてその他の財産評価へ。
 ここで思わぬ誤算が発生。権利落ちの上場株式の価格を求める公式をどういうわけか「ど忘れ」。普段ありえないミス。本試験ならではでした。また宅地の評価でも、私道の評価、雑種地の評価で随分ひねりがあって、再びもやもや。最低限の計算だけをして最終値の算定へ。しかし、孫の障害者控除額が超過してさらに狼狽。冷静に考えたら扶養義務者からの控除を思いつけるのですが、誰がこの人の扶養義務者なのか指定されていない。ここは設問の指示不明瞭なのか、これを書くと「微妙な判断が必要な法定相続人の判定」で大きなヒントを与えるのであえてそうしなかったのかもしれませんが、その孫の親からざっくり引いておけばよかったと思いました。
 
 そんなこともあって計算終えたときには残り20分弱。とても理論2問を書き切れるだけの残り時間ではなく、大ピンチでした。そんな時に同じ通信講座での勉強仲間からのアドバイス「最後の最後の絞り出しが合否を分けるので、残り1秒まで書けることは書けるよう、全力尽くしてほしい」を心に刻み、いくらかは端折りながらもペンを進めました。問2の1は残り1分までノーアイデアでしたが、天から降ってきたかのように「持ち分の定めのない法人」を思い出し、書ける範囲で書き切ったところでタイムアップ。
 答案用紙回収を待つ間に、重大な誤りを発見。贈与税の課税価格の金額をあろうことか、欄違いで転記ミスをしてしまう致命的なミスに唖然でした。
 この痛恨のミスをしばらく引きずってしまい、夜も眠れなかったのは翌日の固定資産税に臨むにあたっての誤算となりました。
 
 
【2日目:固定資産税】
 
 前日ほとんど眠れず、不安しかありませんでした。合格を勝ち取るには計算問題は満点確保して、理論は作文でもいいからポイント外しをしないで6割以上を確保するしかないと考えていました。計算問題は直前期の模試では満点取るべき問題でも半分ぐらいしか取れなかったり、理論に至っては時間不足や論点外し、解答用紙のボリューム把握ミスなどで厳しいと感じていました。それでも、1週間ぐらい前から計算問題の得点が安定し始め、理論は不安を残しつつも頻出事項を重点的に確認を重ねました。
 試験当日、朝8時から1時間ほど仮眠したらいくぶん楽になりました。これなら受験できそうとの感触を得て会場へ向かいました。
 幸運にも会場は前日と同じくモダンな校舎でした。昨年は年季の入った校舎でしたので、これだけでも幸運だと思いました。
 
 
 
 前日同様、正午に試験開始。理論は何とかなりそうなテーマと初見の内容もあり心揺さぶられましたが、計算終わってから考えようと気持ちを切り替えました。
 計算問題の問1、これまでの模試とは比べものにならないほど素直な問題でした。「何か落とし穴があるのではないか?」と裏読みしながらでも25分で解き終えました。
 続いて問2は大規模の償却資産。答案用紙には「円単位」で印字。円単位で計算すると計算機のバグなのか循環する数字では千円単位でずれることがわかっていたので、「大原式」での千円単位での計算に踏み切りました。令和3年にも同じような出題があり、その類似問題とわかったので、その選択に迷いはありませんでした。数値の金額が大きく、少しの判断ミスが最終値の不一致に繫がるので数値の転記ミスや早合点には注意しました。「直前1週間でいい感触だったこと」を心の支えにして、何とか解き終えました。ここで残り時間35分。
 残りは理論です。
 残り時間は必ずしも十分とは言えないので、知っていることほど書きすぎないよう、分量にも注意しました。暗記精度の甘いところは作文で乗り切ったり、「趣旨の説明」はこれまでの学習経験や社会通念を思い出しながら埋めました。ただ、不納付の場合の処置については踏み込んで書けませんでした。せめて行政刑罰とか過料なども入れておけばもう少し得点拾えたかもしれませんが、本試験の緊張感から「もう一歩」が出てきませんでした。
 
 
【予備校の予想解答と配点に基づく自己採点】
 
 TACと大原で答え合わせした結果は以下の通りでした。
 
◆相続税法
・TAC
 計算40点(現時点のボーダー34点)
 理論29点(現時点のボーダー36点)
 合計69点(現時点のボーダー70点)
・大原
 計算41点(現時点のボーダー37点)
 理論27点(現時点のボーダー34点)
 合計68点(現時点のボーダー71点)
 
◆固定資産税
・大原
 計算50点(現時点のボーダー50点)
 理論32点(現時点のボーダー32点)
 合計82点(現時点のボーダー82点)
・TAC
 計算42点(現時点のボーダー45点ぐらい)
  *大規模の償却資産では、円単位での計算以外は0点判定
   とのこと(…腑に落ちないですが大原と▲8点の誤差)
 理論33点(現時点のボーダー40点ぐらい)
 合計75点(現時点のボーダー85点ぐらい)
 
 両校の得点の振り方だけでなく、答え自体も異なるところもあり(⇒私道の評価、定期預金の評価、大規模の償却資産など)、ばらつきはありますが、とても微妙な立ち位置にある自己採点結果となりました。
 
 このあと、ボーダーラインの修正などあるかもしれませんが、一人で考えても良い結論は得られないと思います。
 
 合否は試験委員が決めるもので、予備校が公表するボーダーラインの上げ下げや他の受験生からの情報収集に一喜一憂ではなく、次への前向きな行動が大切と考えています。
 
 次の受験科目はまず、計算や実務経験でのアドバンテージを活かし、「簿記論」を軸に考えています。
 問題はあとひと科目の選択です。
 両科目ともに「微妙な自己採点」ですので、「簿記論+財務諸表論」にするか、「簿記論+相続税法年内完結コース(⇒合否の結果により財務諸表論か再挑戦科目にシフト)」のいずれかにするかは「絶賛お悩み中」です。
 まずは本年お世話になった通信講座(スタディング)の無料講座で「簿財」の雰囲気をつかみつつ、今週大原さんの受験相談を受けてから正式決定します。
 
 
【終わりに】
 
 長々と失礼いたしました。
 何だか、1年分書いてしまったかのようでした。
 合格を勝ち取るには、小さな徳を積み重ね、神さまも味方にすることも必要な状況です。 
 「振り向いたら負け」と心に念じ、次への歩みを進めて行くことに注力してまいります。
 そして、静かに、11月29日の合格発表を信じて待ちたいと思います。
 
<完>