心に残る受験生 | エンちゃんの思いつれづれ

エンちゃんの思いつれづれ

2019年第2回CFP®資格審査試験で6課目一括合格を達成。2020年4月よりCFP®認定者。
マラソンでは「秋田内陸リゾートカップ100キロマラソン」20回完走達成。
「エンちゃん」の由来は、箱根園のゆるキャラ「縁結びのエンちゃん」。

 今週は行政書士試験の自己採点結果で、悲喜こもごもがネット上にあふれた1週間となりましたね。

 

 わたしの在籍している通信講座でも、昨年からのリベンジ組の方がいらっしゃって、中には懇意にコミュニケーションを取らせていただいている方も数名いらっしゃいます。

 

 その中で、わたしが特に感銘を受けた、心に残る受験生が2名いらっしゃいます。

 2名とも記述の結果待ちですが、わたしの予想ではほぼ合格を手中にされているものと思っています。

 個人を特定されないよう、Aさん、Bさんとして記載の上、そのエピソードと取り組みとをあわせてご紹介させていただきます。

 

1.Aさん

 

 昨年の本試験では178点でまさかの不合格。

 昨年のLEC社の模試では法令択一ではわたくしと同レベル(7割以上)で、一般知識(足切りギリギリ)と記述式で踏ん張って合格ラインを確保できていました。学習時間も1,500時間ほどでした。

 昨年の本試験では択一(一般知識含む)で150点ながら、大手予備校での記述式無料採点サービスで30点余りの得点でしたので、ギリギリながら合格ラインに届くかなと予想していました。

 ところが。。。

 結果は上記の通り178点。

 記述式の採点が厳しかったことに加え、没問疑惑の会社法の問題37でわたしと同じく「1」を選んだことで、ダブルの不運が重なりました。

 Aさんご本人の落胆ぶりは、絶望のあまり涙がしばらく止まらなかったほどのものでした。

 

 そんなこともあり、一度は行政書士試験への挑戦からの撤退も決意されたそうですが、家族から背中を押され、再び足を進める決意をされました。

 立ち直るには時間を要しましたが、わたしを含め、懇意にしているメンバーからの励ましやサポートもあって、少しずつ本来の力を取り戻しつつありました。

 そんな中、今年の中ごろに人事異動で業務多忙な部署への異動となったために、これまでのような学習時間の確保が難しくなったとのこと。土日もお休みを取れるかどうか保証もない勤務状態ですので、最悪の場合には行政書士本試験そのものの受験も危うかったそうです。最終的には職場での理解を得て受験はできましたが。。。

 

 このAさんの特筆すべき点は、次の点です。

 

①忙しいことなどを決して他責にせずに、今自分でできうる最善を尽くしたこと

 

②弱点だった「一般知識」に重点対策し、それまでの足切りぎりぎり状態から模試では8月以降40点以上をマークできるほどの実力をつけて底上げを図ったこと(ただ、その分それまで得意だった行政法が手薄となり、本試験直前までリカバリーにはご苦労されたそうです。)

 

③試験前日に何をすべきかを明確に決めておき、その実現に向けて「逆算」の考え方で最後の1ヶ月である程度考えながら学習してきたこと

 

 本試験の自己採点結果は、記述抜きで170点。

 記述式も行政法で完答ですので、まず大丈夫と思います。

 

 「他責にしない謙虚さ」、「見通しを持った学習」、「弱点の重点対策」が実を結びそうです。

 

 

2.Bさん

 

 この方には正直驚きました。

 

 昨年本試験では合格園にはまだまだ遠いレベルでした。

 本試験終了後の解答速報で不合格がわかり、夜辛くて眠れなかったそうでした。

 それでも、素直に、謙虚な気持ちで、泥臭い努力を重ねる姿勢にはとても他人とは思えず、自分ごとのようにこのBさんの思いに寄り添い、1年間サポートし続けました。

 

 このBさんには「劣等感の除去」と「自信を持たせること」が大事と思い、接してきました。

 いつしか、「このBさんを行政書士試験に合格させることが、わたしに与えられたミッションだ」と、心の中で思いが芽生えました。

 

 8月までは芽が出ませんでした。

 予備校の模試でも記述抜きで120点、記述で10点程度のレベルで、ご本人も学習方法に悩んでいて、いわば「指示待ち」に近いようにわたくしには映っていました。

 わたしからは「基本知識を反復学習し、Aランクの問題を確実に仕留められるように」など、いくつかヒントを与えました。

 

 9月ごろから法令択一の実力が伸びはじめ、25問レベルにはいけるようになりました。

 ただ、昨年本試験で44点取れた一般知識が予備校模試でコテンパンにやられ、記述抜きで150点を超えることはありませんでした。そして、記述式も10点程度でした。

 直前のわたしの本試験得点予想では、「一般知識で昨年並みの得点ができたら記述抜きで160点近くとなるので、記述の出来次第で合否を議論できるテーブルに乗せることができるかな?」というもので、「神風」が吹くことをひたすら祈っていました。

 

 ところが、このBさんのすごいところは、本試験直前の2週間前からでした。

 「最後は、人生で一番頑張ったと言えるくらい頑張ってみてください」との大手予備校の講師からのお言葉を支えに、必死で頑張りました。

 直前期から、もはや記述抜きでは合格点に達することは困難と判断し、記述式対策に全力を注がれました。

 本試験でも一番最初に記述に取り組み、それだけに賭けて。
 最後の最後の1秒まで死力を尽くしました。

 身体のあちこちが痛くなるぐらいまでに。。。

 

 本試験の自己採点結果は、記述抜きで158点。

 記述式についても3問とも「しっかり」書ききっています。

 どのような問題が出題されたのかまだ見ていないのでコメントできる立場にはありませんが、大手予備校の解答予想と照らしあわせても、記述式込みで合格点を十分に獲得できる内容にも思えています。

 そして、Bさんから教えていただいた実際に書かれた解答から、「合格への気迫と執念」を感じ入ることができました。

 きっと、採点者にも「その思い」が伝わるでしょう。。。

 

 このBさんからは、「人間は直前で、ここまで変わることができるんだ!」と教えていただき、とても感動しました。

 

 

 

 このお二方が合格されますように。。。

 

 

 

 

 

【追記】

 

 あの「合格道場」のツイッターで、まさかのわたしの体験記が紹介されました。

  (どこかに隠れています。)

 

 https://twitter.com/goukakudojyo

 

  ★エンちゃんだとばれてしまうので(ヒヨコ)、別のハンドルネームにしました。

 

 

 <完>