ベルサイユのばら~オスカルとアンドレ編~【前篇】 | 縁茶亭茶話

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 ――ちがった、後半(というか「愛」以外全部)は青雲のCMだ。

 知ってる方います?



 毎度毎度アホな前ふりで恐縮ですが、9日に続いて10日は宝塚月組公演『ベルサイユのばら~オスカルとアンドレ編~』を観てまいりました。

 月組公演は、前トップだった霧矢大夢さんの退団公演以来です。

 当然とっくに新体制となっており、現在のトップは龍真咲さん。

 ただし、今回主役のオスカルを務めたのは、以前のブログでちらっと書いた通り準トップの明日海りおさんで、龍さんはその幼馴染であるアンドレ役です。

 略して「みりカル」・「まさドレ」。



 感想の前に、念のため『ベルサイユのばら』について簡単なあらすじの説明を。



 伯爵で将軍のジャルジェ家に生まれたオスカルは、跡継ぎを望む父の意志で、男として育てられる。

 そんな彼女の傍らには、常に影のように寄り添うアンドレの姿があった。

 ジャルジェ家に仕えるばあやの孫で、幼少よりオスカルと共に育てられたアンドレは、いつしか彼女に深い愛情を抱くようになっていたが、平民であるがゆえにその思いを打ち明けることができなかった。


 一方、身分社会のあり方に疑問を感じるようになっていたオスカルは、自ら進んで近衛隊から衛兵隊への転属を希望する。

 衛兵隊は、平民出身の荒くれ者ばかり。

 アランを始めとする衛兵隊の兵士たちは、当初は女で貴族のオスカルに反発していたが、身分でなく一人の人間として接するオスカルの態度に、徐々に心を開いていった。


 だが、貴族たちに対する平民たちの不満は高まり、世間には一瞬即発の空気が漂い始める。

 娘の身を案じたジャルジェ将軍は、元部下のジェローデルとオスカルを結婚させようとするが、平民を思い、またアンドレの激しい胸の内を知ったオスカルは、その結婚を拒否。

 そしてパリへの進駐が決まった前夜、オスカルはアンドレに愛を告げ、二人は結ばれたのだった。


 しかし、オスカルたち衛兵隊も出動したパリでは、ついに平民と軍が衝突し、戦闘が始まってしまう。

 オスカルは衛兵隊と共に平民側に立って戦うことを決意するが、その戦闘の最中、アンドレは流れ弾に当たって死亡。

 オスカルもまたバスティーユ牢獄総攻撃に加わるが、銃弾を受けて命を落とす。

 二人の魂は、白馬が引く馬車に乗って天高く昇って行ったのだった。



 全然簡単じゃねーよ!というツッコミもあるでしょうが、それはさておき。


 最後の一文「白馬が引く馬車に乗って」、これは誇張でも比喩でもなく、そのまんまの演出です。

 もちろん本物ではありませんが、ちゃんと馬車が出てくるんですよ、白いお馬さんが引く馬車が!

 それが、客席上空にまでせり出してきて、上下に動くんです。

 わかりやすく例えると、ディズニーランドのダンボを思い出していただければ正解です。


 …うん…この演出ね…。

 アンドレがお迎えに来て、その腕の中にオスカルがうれしそうに飛び込んでいって、愛する二人が再び一つになるという感動のクライマックスなんですけどね……。

 ……ついついお馬さんの顔を見ちゃったのは、ちょっと失敗だったかなぁ、なんて……。


 なんかね、妙に可愛らしいんですよ。

 可愛くて可愛くて愛くるしいお顔をしているんですよ、お馬さん。

 オペラグラスでアップで見ちゃったら、つい「ぶっ」と吹き出したくなっちゃうんですよ。

 ダメダメダメっ、ここ笑うところじゃない!と必死で我慢していたのに、隣の人がぽつりと「馬かわいいね。」などと呟くのが聞こえてしまって、ちょっとした一人がまん大会状態に。

 誰か助けて!



 宝塚版ベルばらの作・演出を手掛けている人は、ベルばらに限らず実はあまり好きではありません。

 ベルばら自体、原作を読んでいる身としては「オスカル(あるいは他のキャラ)は、こんなんぜってー言わねーよ!!!」と怒りに拳を震わせてしまう箇所多数。

 以前DVDを借りた時も、先輩と「どーなんスか、これ!」と熱く語り合ったものでした。


 が。


 時の流れか慣れてしまったのか、はたまた単に今回から新たな演出の人が加わったせいなのか。

 今回の公演では、以前ほどイラッとかザワッ(←台詞が詩的過ぎて、鳥肌が立ちそうなくらい寒くなる)とすることはありませんでした。

 もちろん、まったくないわけではありません。

 でも、今回のベルばらで抱いた感情は、私自身思ってもみなかったことでした。



 何だか長くなりそうなので、今日はこのくらいに。

 とりあえず、箇条書きにできる程度の感想を先にまとめておきます。


・オスカルを見るたびに思う「あ、ラインハルト様。」(←『銀河英雄伝説』)

・幼少時のオスカルとアンドレが剣の稽古をしながら大木の背後に回り込み、成長した二人が登場するところは、何度見てもお気に入り。

・「女のくせに」「君の上官だ」を連発するブイエ将軍は、今で言うならセクハラでパワハラだな。

・ル・ルー(オスカルの姪)は確かに小生意気だが、人を傷つけるようなことや身分差別はしない。

 だから、アンドレに対して「身分違いだから(オスカルとは)結ばれない」と馬鹿にするように笑うのは、私としては納得できない。

・原作では頑固で厳格なジャルジェ将軍、宝塚版だとちょっと甘い部分があるのが残念。

・アランに言った「オスカルの女らしさがお前らにわかるか」はアンドレの名言だと密かに思う。

・オスカルが「アンドレ、この戦闘が終わったら結婚式だ!」と言った後、橋の上と下で剣を掲げあうところが好き。

 この動きは宝塚版のオリジナルだけど、変に男と女って感じじゃなく信頼しあえる対等な相棒って感じが私好み。

・「アンドレの妻」となった翌日、「この戦闘が終わったら結婚式だ!」と告げたオスカル。

 ……もし実現していたら、ウエディングドレスを着たんだろうか……。

 でも、宝塚でレディ・オスカル(フェルゼンのために、生涯ただ一度だけした女装姿)を見るのは、私のささやかな夢。(←たぶん実現しない)

・純粋な少年っぽいキャラづくりとなった宝塚版オスカル。

 でも、その実33歳。

 そして、年齢=彼氏いない歴。

「ちょっと親近感♪」と思ったら、ファンに殴られるか?

・ジェローデルがオスカルを平手打ちした! ありえなさすぎっっ!!!

 ってかアンタ、どこから湧いて出た!?(←パリでの戦闘中。その直後に、二人の目の前でアンドレ死亡)

・ロザリー(オスカルを慕う少女。後に、記者ベルナールの妻)の出番、少なっ!!

 娘役トップなのに、かわいそう。

・最後のパレード、ベルばらは羽根を付けないのか…。