京都旅日記 ~風の向くまま気の向くまま~ その2 | 縁茶亭茶話

縁茶亭茶話

地味に地道に生活している一般人が綴る、ごくごくありふれた日常

【5月20日(木)】

④古の面影

 桂川沿いの遊歩道には、百人一首の歌碑が点在している。

 その歌が収録されている歌集ごとにまとまっているので、和歌や歴史に興味がある人は、それを探して歩くのも楽しいかもしれない。


 とか言いつつ、興味はあるがそこまでする気にはならなかった私は、そのままてくてくと通り過ぎてしまった。


縁茶亭茶話-渡月橋付近の橋  縁茶亭茶話-橋の上から

 こういう景色が見えてきたら、渡月橋、そして嵐山はすぐそこだ。



縁茶亭茶話-渡月橋  縁茶亭茶話-渡月橋の上から

 渡月橋を渡ると、嵐山は一気に人通りが多くなる。バス停や土産物屋があり、通りに面して天龍寺もあるため、観光客が集まっているからだ。

 この辺りは苦手だ。

 けれど、天龍寺前にはこんなかわいいお地蔵様や道祖神(?)がいて、少し和んだ。
縁茶亭茶話-天龍寺前のお地蔵様  縁茶亭茶話-天龍寺前の道祖神様(?)


⑤約束の場所・2

 人混みを何とか抜け、ようやく嵯峨野に向かう竹林の道へと入った時には、何だかほっとした。

 こちらはそれほど混雑もなく、気を取り直して野宮神社へと向かう。

縁茶亭茶話-野々宮神社  縁茶亭茶話-野々宮神社の苔庭

 写真は以前来た時のものだが、参拝者でにぎわいながらも、濃い緑に囲まれたいい神社だ。

 拝殿周辺は多少修学旅行生などで混み合うが、右手奥の苔の庭まで見る人は少ないため、何だがとても気分が落ち着く。

 有名な御利益は、縁結び。

 ……実は本当に御利益があるかもしれない、とちょっぴり思ってしまうのは、前回お参りした数日後、人生初の見合い話が舞い込み、本当に実行されてしまったからだったりする。

 その結果は私の現状が何よりも雄弁に物語っているので詳述しないが、その他にもいろいろと奇跡的な出来事があった。

 そんなわけで、今回ここ来た目的は、やっぱりお礼参りのためだった。


 ちなみに、ここの御守りはかわいいものが多いので、御守りをお土産にするなら、この神社のものがいいかもしれない。

 ひょっとしたら、思わずにこっとしたくなるような御守りを持つことで笑顔が増え、それが人の目に魅力的に映るようになるのだろうか。


 以前ここでいただいた御守りはかなりボロボロになってしまったので、社務所にお返しした。

 新たな御守りは今回いただかなかったけれど、ついつい引いたおみくじが大吉だったので、それが御守り代わりになると思いたい。




⑥目的のない長い道

 鈴虫寺と野宮神社、早くも今回の旅の目的は果たしてしまった。

 この先の予定は、全く未定だ。先述したように、ガイドブックもない。

 野宮神社の前にあった看板としばらく睨めっこした後、私はそのまま化野念仏寺を目指すことにした。

 理由は簡単、そこには行ったことがなかったから、そしてここから一番遠かったからだ。


 野宮神社から先は、全く行ったことのない未知の領域である。

 一応の目的地とした化野念仏寺までには、途中いくつもの寺が存在している。

 拝観料がバカにならないので、すべてに入ろうとは思わないが、心を引かれたところには立ち寄ってみるのもいいだろう。

 風の向くまま気の向くまま――今回の旅は、ある意味ここからが本番だったのかもしれない。


 シーズンオフのせいか、野宮神社から先は驚くほど人がいなかった。

 個人的にはラッキーだが、少しもったいない気もする。


 静かな道をのんびりと歩いていた私は、やがて思いがけない店を見つけた。(続く)