この記事は、オフィシャルホームページに掲載したブログを修正して掲載しています。
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『ASCにT太陽が来るタイミングの使い方』
アセンダントは、「誕生=生まれた瞬間」に東の地平線上にあったポイント(点)であり、ホロスコープの起点です。
「私」という視点で自分の誕生を捉えれば、「人生の始まり」の場所であり、
「他人」の視点で自分の誕生を捉えれば、「他人に認識される始まり」の場所です。
太陽は、自分自身や生き方、価値観など、自己や行動を示します。
自分自身の起点であるアセンダントにトランジットの太陽が来るタイミングは、「積極的に新しい自分を社会に見せて行くタイミング」として活用すると良いのです。
誕生日というのは、生まれた時に太陽があった場所に、トランジットの太陽が帰って来る日のことですが、太陽は1年をかけてホロスコープ(黄道)を回るので、誕生日同様に、アセンダントに太陽が帰って来る日は、1年に一度、必ずあるのです。
誕生日ほど、意識にのぼらない人が多いかもしれませんが、出生時間を母子手帳で確認できる人は、ホロスコープでアセンダントを出すことができるので、ぜひ、覚えておくと良いかと思います。
太陽が1年に一度、アセンダントにやってくるときは、新しく何かを始めたり、新しい自分を社会にアピールするタイミングに適しています。
例えば、転職や起業など、「新しい自分で生き始める」「新しい自分を社会に見せて行く」タイミングに活用すると良いのです。
新たな行動によって、新たな出会いも訪れます。新しく出会った人から持たれる印象も、これまでとは変わるでしょう。
アセンダントは、「他人が抱く印象」を教えてくれます。
アセンダントが牡牛座ならおっとりしている人、双子座なら知的な人、獅子座なら存在感がある人。
風貌や雰囲気など、「他人にどんな印象を持たれやすいか」ということが、アセンダントから見えてくる場合があるのです。
その一方で、自己というアイデンティティを作り、自分の意志で行動をするのは、太陽の役割です。
アセンダントと太陽が似た性質のサイン(星座)の人は、自己認識がスムーズに行きやすいのですが、あまりにかけ離れたサインの場合、「人から持たれる印象」と「自分が思う自分」の乖離に混乱してしまう場合があります。
例えば、アセンダントが牡羊座で、太陽が獅子座ならば、他人からは「行動力があり、積極的で、情熱的な人」と思われ、かつ、自分でも自分をそのような人、と認識しやすいでしょう。
しかし、アセンダントが獅子座で、「目立つ人、存在感がある」と周囲から思われているのに、太陽が、控え目な乙女座だったり、利他主義の魚座だった場合、目立つことを望んでいない人が多いので、混乱してしまうことがあるのです。
(※他の星の位置やアスペクトなど、総合的に考える必要がありますので、断言はできません。あくまでも「例え話」としてご理解ください。)
つまり、太陽で認識する「私が思う私」と、アセンダントからわかる「他人が思う私」が異なる場合があるのです。
この「違い」や「乖離」は、自分を客観的に知るヒントにしたり、他人との関わり方を決めるヒントにするなど、自分を「演出する」ことに活用すると良いのです。
太陽が乙女座で、控え目でサポート役が得意な人でも、また、太陽が魚座で、慈愛に満ちて同情心が強く利他的な価値観を持つ人でも、アセンダントが獅子座ならば、「ここぞ」という時に、「目立ちやすい」「注目されやすい」ので、アセンダント獅子座を活用すると良いのです。
敢えて目立つファッションをしたり、注目されやすい場所に着席したり、その「策を練る」のです。
アセンダントに翻弄されることなく、「自分が思う自分」を確立させ、「なりたい自分」になるためにアセンダントを使う。
「他人が思う自分」をアセンダントから理解し、「セルフプロデュース」に活用することができるのです。
トランジットの太陽がアセンダントに来る時は、新たな自分をセルフプロデュースし、社会に打ち出して行くタイミングに適しています。
太陽がアセンダントに来る時に、新しい自分を社会に示していくためには、まずは、「自分を理解すること」が必要です。
自分と向き合い、自分に軸を立てる。自分の価値観を持ち、自分の責任で判断していく。
太陽がアセンダントに来るタイミングは、誰でも、一年に一度、必ずあります。
準備をして、しかるべきタイミングを大いに活用してみる。
人生を、自分の意志で変えて行く、チャンスのタイミングと言えるのではないでしょうか。
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