少し間が空いてしまいましたが、
HPV関連のことで、ずっと気になったままになっていたことがありました。
それは、青木眞先生の「感染症診療の原則」というブログの2015年4月のエントリー、
HPVは自然に消える、とその周辺 の下部に書いて質問のことで、
HPVに感染している女性たちが抱えている今の不安、そして今後の不安が質問形式で並んでいます。
前回、浸潤がんのことをチラリと書きましたが、
子宮頸がんには、がんではない、けれどもこれからがんに進むかもしれないという
『前がん病変』という状態があります。
(図はMSDさんの、もっと守ろう.jp からです。下にバナーあります)
(正常な状態→)軽度異形成→中等度異形成→高度異形成→上皮内がん→浸潤がん
と進行していく中で、この異形成の状態を『前がん病変』といい、
異形成~上皮内癌までをCIN(頸部上皮内腫瘍)と言います。
子宮頸がんで亡くなる方が年間約3000人
子宮頸がんと診断される方(罹患数)が年間約11,000人
前がん病変と診断される方は一体どのくらいいらっしゃるのでしょう
この方たちの数たるや...です
『前がん病変』と診断された方は、まだ頸がんではないことに安心できるでしょうか?
質問を読むと、HPVの感染についてご自身で調べたりしていくうちに、
不安になっていくことがうかがえます。
しかし、この不安はどこで解消することができるのでしょう?
その方たちの状況に応じて経過観察なり、治療なりしていくのですが、
その後は検診を受けていたらいいのか?
パートナーに、HPV感染について伝えた方がいいのか?
新しいパートナーができた時は?
夫しか今までパートナーはいないけれど、この先も夫とセックスしていたら感染が持続するのでは?
これって、すごく身近な問題で、そうは思ってもなかなか病院では聞きにくいかもしれません。
異形成は「がん」ではないし、
もし高度異形成や上皮内がんで円錐切除手術で無事手術が終わったとして、
子宮は残っているから妊娠も出産も可能...とはいっても、
彼女たちの不安は払拭されているかといえば、そうではない。
このあたりは調べてもなかなか明確なものは出てこない。
私自身、このモヤモヤを今までずっと気になっていながらも、そのままモヤモヤしていました
そろそろモヤモヤに取り掛かろうかと思います。
少し時間はかかると思いますが、私の中でここがクリアになったら、
ももいろ相談室の相談の枠に、この分野を拡げられるかなと考えています
1つ受けているHPVについての相談事も、今週末解決できるよう調べてみます。
もう少しお待ちくださいね