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数日前、娘から「入院したい..」と突然言われました。
自分から言ってきたから、自覚もあるということだし、5年前のあの苦しい決断からの医療保護入院(本人の承諾なく、家族と医師の判断で入院させる入院形態)のことを思ったら、まだいいのかもしれません。
医療保護入院のときは、退院してからも無理やり入院させられたことへの恨みや、身体拘束のトラウマなどもあり、かえって病気が悪化してしまったのです。
必死で対応をするうちに、また、私自身、人生の学びをすすめ、娘の病気に対する考えの変化も感じるうちに、やっと昨年の終わりころから激しい症状が落ち着いてきていました。
このところ昼夜逆転が続いていて、睡眠不足もあり、ちょっと顔がつらそうとは思っていたのですが、、。私が思っている以上に本人はつらいようで、しばらく療養したいとことでした。
ともかく、主治医に連絡し、準備をすすめることに。
病院で必要な洗面用具など買い足して。持ち物にはすべて名前をつける必要があります。
下着や着替えなどに、後から剥がして使えるように、名前シールを貼っていたのですが、うまく貼り付けられないものには、糸で刺繍をしていたら、
「全部刺繍にしてほしい!」
わあ、全部はちょっと大変だけど、、うん、刺繍、するよ! と、イルカの声のCDなど聴きながら🐬お裁縫タイム。。。。
針をちくちくしながら、昔、小学生の教科書で読んだ「名前をみてちょうだい」というあまんきみこさんの童話を思い出していました。(昔、児童書や学習参考書の編集の仕事をやっていたんです。今も知人の手伝いで少しだけやってますが、、、)
あらすじは、ざっとこんな感じ。↓
ーーおかあさんが、裏に青い糸で「うめだえつこ」と刺繍してくれたお気に入りの赤い帽子をかぶって、えっちゃんは出かけました。途中で強い風が吹いてきて、帽子は何度か飛ばされてしまうのです。飛ばされるたびに、いろいろな動物が出てきて、「この帽子は自分のだ」と、奪おうとしました。でも、えっちゃんは、胸をはって堂々と彼らに言い放ちます、「名前をみてちょうだい!」と。特に、最後に出てきた大男には、怒りでもうもうと湯気を出しながら、勇敢に立ち向かい、魔法のような勝利をおさめるのです!
そして、えっちゃんは、(何事もなかったかのように)お友達の家に遊びに行きました。(かっこいい~!(笑))
おかあさんが名前を刺繍してくれたというのが、えっちゃんの勇気の源になってるんだなあ。
「大好き」や「愛」はやっぱり最強! 大男にだって勝利できちゃう!
そういえば、「千人針」というのもありましたね。戦地へ向かう兵隊さんの無事を祈って、皆でひと針ずつ玉結びしていくという。。。
「縫う」という行為には、なにか祈りが込められるものなのでしょうか。
やっぱり、刺繍してよかった。これから始まる入院生活で何かの力になってくれるといいな、と思いながら。