ヘルパー2級 実習その3 | 夕焼け空

夕焼け空

「もう帰るわ」
「どこに帰るん?」
「家に決まってるやん。はよ帰らんとお母ちゃんが心配しはる」「そっかぁ。ほんなら夕焼け見ながら一緒に帰りましょね♪」

「夕焼け空」はkorieが経験した「あたたくて面白い?介護のお話」です。

※お名前は全て仮名です。

実習最終日。

 

マイクロバスで 利用者様をお送り。

私はお泊り(ショートステイ)の方のお送りを
担当させて頂きました。

 

 

「帰れるの? 嬉しいわぁ」と

元気にバスに乗り込んでこられたのは

とても小柄で「昭和のおばあちゃん」という感じの

とても可愛いおばあさん。

 

お話は ご挨拶程度。
とにかく帰れるのが嬉しいのだそう。

 

バスの席に座ったら

顔の半分しか窓に届かないのだけど
ずうっと窓の外を見ておられて

 

そして

ちいさなちいさな声で

うたを歌い始められました。

 

きれいな高い細い声で
やわらかく・・・

 

子守り歌なのかなぁ

ふる里の歌なのかなぁ

 

歌詞も聞き取れないくらいのちいさな声なんだけど

聞いていると

なんか懐かしいような

気持ちが優しくなるような

包み込まれるような・・・

 

このままずっと聞いていたいよ。。。

 

 

ほどなくしてご自宅に到着。

 

 

ハツラツとした感じのお嫁様がお出迎え。

 

「あれぇ?待っててくれたんか?ありがとね~」と

にこにこ顔。

 

そのにこにこ顔で

お嫁様と並んでバスを見送ってくれました。

 

 

その時
歌って、音楽って、
とても偉大だなぁと思いました。

 

会話なんていらない。

大切なことがちゃーんと伝わってくる。

 

 

この日のおばあさんの歌は

今までで聞いたどんな歌より

ふわりとやわらかく心に染みました。

 

 

お仕事を始めたら

音楽を通じて交流を持ちたい。

 

 

目標になりました。

 

 

 Korie♪