Paul 音花のエッセイ*小説 サウンド オブ フラワー -29ページ目

Paul 音花のエッセイ*小説 サウンド オブ フラワー

 世界の旅 エッセイ
英語の学習に役立つ

その日の夕方、約30名のゲストがいた!



熱心に喋り続ける人達


笑い 微笑み 

テーブルの フルーツケーキを
慣れた手つきで 
口に 運ぶ女性


ピンクの
ドレスは
相撲のシコを踏めば

音を立て 豪快に裂けるようだ



身体は 甘いケーキで 作り上げた
全身が 風船のようだ







クリスマスカードを書けば
ペンが 見えないくらい
腫れている







2022年 12月11日午後5時3分





ロスアンゼルス グレンデール
フィールド家の


パーティールームに
ポールはいた






新年を迎える
カウントダウンパーティーのようだ






そうなの ポール あの人よ


えっ?


日本人の女性ですね! 





私達 ソーシャルワーカーが
お世話をしてるのよ


そうですか!







裁判のために日系の人達が
署名活動をして

無理心中は殺人ではない と
裁判所に 働きかけ
無罪を勝ち取ったらしい




彼女は 一人には しておけないの

なぜですか?

子供達を追って
自殺するかもしれないの







ホストマザー
ミセスフィールドが
私の耳もとで ささやいた

初めだ!





わかりました!
じゃー 話しかけます
日本語で!





お願いね ポール





自分の身体から分身の
命を産み
愛する子供達を
息が止まるまで海面に
押し付けた

アメリカの法律では
殺人罪だ






それは 本当だった 



こんにちは!


シーン 
無言で こちらを見ない


僕は ポールです!
よろしく



シーン





雨月物語の霊界へ誘う女のようだ



水晶に微かに雪化粧したように
白い肌
髪はショートである

美人だ!


フルーツケーキ 取りましょうか?


動かない 
返事はしない
無表情だ   が

 美人だ



あっ!そうだ!
ナオミさん


真一君と明美ちゃん!



あなたが 息を止めた
子供達に 会わせて
あげましょうか!


その女性は 
虚ろな両眼に
冷えた 心地よい
目薬が
入り込んだような
ひかる瞳で

顔を私に向けた



えっ!






          つづく






          Paul Otoka





無理心中を一言で表現する

日本人の文化 が 絡むので
やさしくは ない

She forced double suicide.

force は 力で 無理やり
suicide は 自殺


しかし 切腹が 自殺 自害 とは
一言では 語れない

同じ感覚である が
西洋の人達に 伝わる 表現は
出来る!

ネット動画配信で
      伝えたい!





えっ!
ナオミは反射的に振り返った。





静かな暗黒の海がまるで深呼吸しているように チェロが海面をゆっくり
はうようように 旋律をとらえていた。




彼女の頭の中に、自分の婚約者と
離別という感情は
消え去り再会の喜びが生まれた。






ナオミ ナオミ!
 
雪よ!

イザベルは ベッドから起き上がって
窓のカーテンを開けていた?





自分は今まだ朝ではなく
午前三時の深夜であることに
気がついた!












マスクはブルーだ!
服は白い


どっ   どこに いるのかしら?


天井のライト
まぶしくない?






わかりますか?
男性の声がする
ナオミさん!

わかりますか?


アメリカ大陸
最南端
サンタモニカ


2021年 12月19日
午前1時17分

ロスアンゼルス市内の病院
集中治療室に
ナオミは いた








太平洋の荒波に

後ろ髪をつかみ
最初で 最後
チカラいっぱい
押し込んだ!

呼吸を停止させるためだ

小さな もみじ 手 が
海面を叩く




愛する自らの分身である
子供達を
先に 


無理心中!




それから二日後であった


目覚めたのは
     自分だけだった




        つづく





ICU. 病院の集中治療室

Intensive Care Unit


ユニットは日本語化している
Unit Bath ユニットバス 



 ラテン語系の言葉である


スペイン語で 一は 
UNO. ウノ
アメリカ合衆国は
United 
五十の州が まとまった
一つの国家


Uni ユニ
       ウノ
       ユナイ

一つ と 言う意味




集中治療室も患者
医師 看護師が移動なしで
治療できる場所
一つにまとまっている




なあに?ビックリさせないでよ!
 アンナさん!

ナオミは自分に言いきかせた

あなたは フレドではないわ!

わかってるのよ

わるい冗談だわ!






エイプリルフールではないの
今日は クリスマスイブ
それも 亡くなったフレドとの


結婚式の夜だわ!






涙が一筋

ナオミの頬を はうように
ゆっくりと 流れ
頬に 水滴となり

小さな 水たまりを


床に 作った


待って!ナオミさん!


わたしは 
あなたの 事を 思って
したことよ



フレドの双子の弟 ゲーリーが
微笑み 
ナオミを見つめる





もう いいわ
ほんとうに いいわ!




ナオミは悲しくはなかった!


むしろ 嬉しい感情を
フレドの姉 
に 感じた




僕はなにがなんだかわからなく
なってきたよ 


姉さん!

フレドの弟から
微笑みが消えた




ナオミは 産まれて初めての
感情が 竜巻のごとく
心と呼ばれる 内臓に
引力の法則に逆らうように
舞い上がる感覚を感じた






わたしは あなたを 買いたいわ!
今夜は 私から 離れないで!




いいでしょ!

それは駄目よ!ナオミさん



誤解だわ
私は あなたに 喜ばれる と
思って したことよ



3人の 思いが 細い透明な糸で
つながった が
ピーンと 張らない




彼と今宵はいっしょにいたいの!

私は 女 と して 言ってるのよ



待って !
ちょっと 待って!
ナオミさん!






その時 ケータリング サービスの
180 センチは あろうか?
首に タットゥを 入れた
女性が ナオミの両肩を
優しく包み つぶやいた


フレド!

 亡くなった フレドは
生きてますよ
ナオミさん


えっ!




       つづく








1フィートは 約30 センチ

昔は 大人の つま先から コウ まで
だいたい 30 センチ が
由来と 言われている

サッカーで もし
両足 同時 飛び蹴り の
テクニックがあれば
フットボールではく
フィートボールと呼ばれていただろう


Foot は 片足
Feet は Foot の 複数






        Paul Otoka


今夜は一人なのね!

ドアを開けたら
姿より先に声がした。


えっ?





開けたドアのノブが
暖かい




その女は
 正装していた!


スイスアルプス
グリンデルワルト

浮いた雲が目の高さ

青空をキャンバスに
透き通るような白い雲


全身ブルーの
まるで自分が花嫁であるかのような
ドレスをまとっていた



首元を隠すくらいの
真っ白のフリル



その娘は微笑していた




私はアンナ よ
あなたは 今宵結婚するのね!


あなたは誰なの?


フレド高野の姉よ
私 弟から聞いたわ




イブの結婚式の事を!


いいでしょ 一人くらい
身内がいたって




アンナはナオミに体を寄せて言った。


とにかく入っていい?

えっ?あー えっ?
どうぞ



それにしても殺風景な
ウエディングね




わたしからの
プレゼントよ




まるで一流ホテルの
ディナーショー



楽しく話しあってるカップルが
テーブルを挟んで
会話しながら
いただく豪華な食事が
5名くらいの
ウエイター
2人のウエイトレスによって

瞬く間に料理が部屋を
プチ ウエディング会場に
変えた




ウエイトレスの一人は
20代後半だろうか
雪がオーロラ パープルに
変身したような色の
タッツゥーを首に
入れていた



まるで雪の結晶を
顕微鏡で見たような
形だ




この人は自分を知ってるのだろうか?
ナオミは軽い めまい を感じた。


さあ フレドがもうすぐ
現れるわ!

ナオミさん




これはサプライズ
ウエディングパーティよ




えっ? そっそんな事!
あり得ない!



わかってるわ
あなたはこれが ゆめ だ と
思ってるのね!



自分でそれを発見するしかないわ


ナオミは目をつぶって考えてみた。
大きく息を吸い込んで目を
開けた




そこには フレド高野が
ナオミを見つめて
微笑み立っていた


           つづく


Catering Service
 ケイタリング
食事はもちろん
給仕までしてくれる



学校給食は

School Dinner
School Meal

          
昼食もDinner と 
             イギリスでは呼ぶ事があり
日本との違いは Canteen  キャンティーン

学生食堂で
食べて 献立は数種類から選べる






          Paul Otoka

そうよ 一人なの

ナオミは鏡の前に立った
滝のように流れる
白いベール

ウエディングドレスは
クリスマスイブに
優しく身体を包む

今夜も雨だわ


ハイドパークは
深みどり色に
絵画のように
ジッとしている

ロンドンは
クリスマスイブを
忘れたかのように
静寂の湖面のようだ

約束したのに
クリスマスイブに
二人で
結婚式を

フレド高野は
いない

謎の死
京都鴨川四条大橋の
浅い川面に
顔を洗っているように
浮いていた

早いわ!
もう 一年だわ


一人でロンドンに
来た ナオミ

忘れるために

でも 今日は
違う
彼との約束の
クリスマスイブだ


 結婚式
一人で

キッチンにある
丸い
ダイニングテーブル



白いわ


その時
左手の
ドアをノックする音が
ナオミの
心臓をつかんだ!


誰?
誰なの?




       つづく




ドアの向こうは
視覚には入らない


Who is it ?

誰?
人でないかもしれない?









           Paul Otoka