と言いたかった が
ワインをクーラーから
出して 一気に 飲んだ
淡いピンクのぶどう酒は
ミネラルウォーターに変化していた
全くワインの香りはしなかった
口の中を浮遊して
万華鏡のように
色がさまざまな
味もなかった
ポールは心臓の鼓動が
耳の奥からドラムスの
スネアーがチューニングを
間違ったように
リズムを外して響く気配を感じた
どうだ!ドクターヘンリー!
ええ 思ったより 頑丈です!
何が?
アランのプロテクターです!
そっ そうか!
じゃー 三次元に戻れるのだな!
大丈夫ですわ ポールさん!
ベティK が 普段の声より
ワン オクトーブ 低いトーンで
液晶画面を見ながら
つぶやいた
あー ロスアンゼルス
7th. フィゲロアに 戻ります!
ドクターヘンリーが 叫んだ
何! 7th.!
そうです! ポールさん
スピース基地があり
イザベルの宝飾 イザベラードが
あるところだ
今 戻りましたよ!三次元に!
わかった!ドクターヘンリー
スグに ロスアンゼルスに
テレポートしてくれ!
はい わかりました!ポールさん
瞬間移動だ!
目の前に ボナベンチャーホテルが
打ち上げ前のロケットのように
円筒形の鏡貼りビルが
カリフォルニアの大腸を
跳ね返していた
おー 二人の姿が 店の前に
確認できた
イザベル と ナオミ だ
よくもどった!
ポールは 彼らに微笑んだ
動くな!
えっ?
ナオミの右手には
38口径の拳銃が
ポールに向けられていた!
つづく
動くな!と
手をあげろ!は
違う
Freeze! フリーズ
プリーズ please と 聞き間違い
悲惨な結果になった事件は
アメリカであった!
Hold Up !手をあげろ!
Hold は 待て!とか
電話をきらないで そのままに など
様々に 英会話では 使える
Paul Otoka