心学「人の事」 

 

人の事を云う人間は、その事を本人に確かめたわけではなく、

 

推測で批判することが多い。

 

また、徳性が低い人間はその憶測をさも事実かのように話す。

 

これは恕 じょ(己が欲せざるところを人に施すなかれ)の心が、

 

欠けるとそのような言動に出易い。

 

もし、反対に自分がそのようにされたら「どのような気持ちになるか」

 

考えられない人、相手の立場になれない人がする過ちである。

 

徳と云うものはまさに恕が基本であり、

 

常に相手を思いやる仁の心でもある。

 

自分の言動そのものが、自分の徳性になる。

 

人の事は言い易い。

 

しかし、人の事を言うほど、自分自身の徳性を観られることを、

 

肝に命じ、人の批判や悪口を控えること。

 

*****************************

 

仁徳学問所 言葉にはその人間の仁徳が観える