心学「論語と算盤」
富の根源は仁義道徳。正しい道理の富でなければ、
その富は完全に永続することはできない。
人間は天命に従い行動しなければならない。
無理な真似や不自然な言動をすれば、
必ず悪い結果を身の上に受けねばならない。
論語には己を修め人に交わる日常の教えが説いてある。
論語は最も欠点の少ない教訓である。
真正の利殖は仁義道徳に基づかなければ、決して永続するものではない。
富の度を増せば増すほど、社会の助力を受けている訳だから、
この恩恵に酬いるに、救済事業を以ってするがごときは、
むしろ当然の義務で、できる限り社会のために助力しなければならぬ筈と思う。
我々の職分として、
極力仁義道徳によって利用厚生の道を進めて行くという方針を取り、
義理合一の信念を確立するように勉めなくてはならぬ。
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渋沢栄一公がなぜ人生と事業に成功したのか? 仁徳学問所