仁の学問「心学」収穫
ある農家の人間が種を撒いて、早く収穫したい為に、眼が出て、
茎が伸びたら、少し引っ張ってみた。
まだ、根が浅い為にその作物は途中で枯れてしまった。
童話のような話ではあるが、古語にある言葉、
「急いては事を仕損じる」を意味している。
人間の行動はその質量に合わせて、育つ速度は異なる。
それを知らずして、焦ってみても、まだ熟してはいない。
単純なことではあるが、これを理解しない人間は多い。
人間の行動は天地自然の道理に則して、植物を同じ作用を持つ。
蒔いた種は眼を出し、茎が伸び、葉を繁らせ、花を咲かせ、
やがて実を結ぶ。小さい子供わかる自然作用である。
小花は早く育つ、大樹はゆっくり育つ。
自分が為すべきことを成す果実は如何なるものかを知ること。
和国 仁徳学問所 心の学問「儒学・心学・仁学」