心学「歯車」
優れた機械の設計図ができた。
しかし、部品を造る会社が異なり、
それぞれ自慢し、他社の製品を批判する。
内臓をされた部品は愚痴も自慢もしない。
互いに協力しながら機械を動かす。
製造会社は他社を批判し続け、
故障したら他社の所為にする。
人間は我欲に走るが、部品は自分の役目を果たす。
心を持った人間は強欲、部品は心を持たないが、
天命を熟し役目を果たし続ける。
特に歯車は一つでは成り立たない。
互助の精神がなければならない。
その歯車を造ったのは人間ではあるが、
機械を完成する目的は十分に達成している。