仁を修める「道の師」      

 

日本文化の代表でもある「道」。茶道、華道、剣道、柔道、弓道、書道など多くの「道」がある。道とは人間形成の道徳であり、自己修養、自己研磨でもある。

 

しかし、その道の師たる者が、仁徳に欠け、同僚や弟子の悪口を言ったり、奢侈に溺れたり、自分の自慢話を聞かせたり、金銭を要求したりしている人も少なくはない。

 

師たる人間はまず心に仁徳を積む。決して、他人を批判批難することなく、 余計なことを言わず、私見を少なめにして、正しきことを言う。

 

師の下につく人たちはいつもその師を観ていることを忘れずに、常に謙虚であるようにしなければならない。

 

師は技術や芸の師であるが、その上の「仁徳の師」を目指すことが大事。

 

その道を歩けない人は「道」ではなく、芸、技、術と言えば良い。

 

人を導く人間はまず「徳・仁・義・礼・智・信」を心得、自己の修徳を忘れずに、人と自分の為に生きよう。

 

日本文化で「道」がつくようになったのは明治以降である。その時に、日本精神である「道」が芸術や伝統芸能、競技までに付くようになった経緯がある。