仁学「恨み」

 

人を恨めば、また恨み返され、人を憎めば、また憎み返される。人を呪えば、また呪い返される。言葉にしなくとも相手は感じるもので、同じような感情を持つ。感情は行って返って来るようになっている。これも天地自然の万法であり、道理でもある。

 

人から恨まれないように、自分から恨まない。人から憎まれないように、自分から憎くまない。人から呪われないように、自分から呪わない。

 

自分がしなければ、人も自分にして来ない。しかし、これも完全ではないが、自分がするより確率は下がる。

 

これと反対に善は大いに行うべきである。人を褒めれば、人も褒める。人を楽しませれば、人も楽しませてくれる。

 

まず、自分自身が善の行いに徹し、人が嫌がること、人を傷つけること、人が悲しむことをしないように恕(じょ)の心を持つ。

 

恕は仁の心であり、実践でもある。この仁の心があれば、人から悪の感情を受けることはない。人間である以上は善悪の感情を持つ。

 

自分自身で悪の感情を抑える仁徳を積む修養を続けよう。