心学「善悪」
悪いことは目立つが、善いことは目立たない。善いことは人に話したいが、悪いことは人に話したくない。自分が成した善いことは広まればうれしいが、自分が成した悪いことが広まることは困る。
自分自身の善悪は自分の心で制御できるが、一旦これが外に出た場合は、自分で止めることはできない。善悪とも自分自身の内側で止めた方が良い。
悪は悪口や誹謗中傷の対象になり、善は僻みや妬みになる場合もある。
しかし、これが自然と漏れる時もあるので、できるだけ普段慎ましい生活をするように心掛ける。善悪が漏れても最小限に留められるからである。
目立つ花瓶の生け花よりも山野に咲く草花の方が美しく感じることがある。人間もあまり善悪目立つよりも何気ない存在の方が気楽に生きられる。
それぞれの善悪は時機を得て表面に現れて来る。それが天地自然の万法であり、人間の些細な言動では止められない。
その為にも心の修養が必要。心で思うことは心の中で育ち、やがて現実となって自分の人格と人生を創る。