仁学「言葉を選ぶ」

 

人間関係で大事な徳行は「心の言葉」である。心に浮かんだ言葉によって、他人の心に与える影響は異なる。心には多くの善悪が浮かぶ、その質量は普段何を思っているのかに影響する。善を思えば善の心が増え、悪を思えば悪の心が増える。

 

しかし、心に浮かんだ言葉は心の管理によって、言葉となって表に出る。もし、この時、悪の言葉が多ければ、相手を傷つけることになる。善の言葉が多ければ、相手を励ますことになる。

 

自分が言葉にする時、「間」を置き、言葉の影響力を常に考える。その考えて後に表に出しても遅くはない。考えないで失敗するより、考えてから言葉にしてもそれほど影響はない。言葉に間を置かない人間の方が失敗し易い。

 

仁徳の心を以って言葉を選ぶ修養は自分自身の人格を上げ、他人を傷つけることはない。自分自身も過去経験があったはず。

 

他人の言葉によって傷つけられたり、励まされたりして、多くの感情が生まれたこともあったでしょう。それを思い出せば、言葉の持つ力と影響を考え、仁徳の心を以って言葉を選ぶようにしよう。

 

一度、投げ掛けた言葉は戻っては来ない。その言葉が自分自身の人格になる。善い言葉を選び、人徳を高める修養を忘れずに。