心学「勤勉」

 

勤勉とは一生懸命に自分が「為すべきことを成す」に励むことである。日本人が美徳とする心の一つである。何でも間でも励むことではなく、自分自身が「為すべきことを成す」が中心である。その中心が自分自身への「忠」になる。

 

自分自身の心に「忠」であることは、自分を裏切らない「義」になる。人は自分を裏切り、自分も人を裏切り、自ら不幸の道を選ぶ人もいる。自分を裏切らない為にも「自分に勤勉」であること。

 

自分に勤勉な人間は「忠義」を重んじるので、他人を裏切ることはない。

 

他人を裏切る人間はまず初めに自分自身を裏切り善の心を見失う。善の心が欠けると、悪が蔓延り、悪に染まる人間となり、逆に善の心を寄せ付けない。

 

江戸時代の偉人たちが「勤勉」「倹約」と諭しているのは、その過程を知っているからである。

 

その偉人たちは自ら実践し、教学の心を以って大勢の人々を教え導いて来た。

 

まず、自分を高める為には「今、自分が為すべきこと」を勤勉の心を以って「成す」こと。

 

*心学道場「恕庵」 人して為すべきことを成すのが仁徳