心学「人はそれぞれ」

 

人はそれぞれの考え方、生き方で人生と人格を創っている。それぞれ違うことは比較し難い、批判もできない。それを敢えて比較や批判をする為に、人間関係に支障を来す。白は白色、赤は赤色、黄は黄色、これは当たり前の事実。

 

赤を個人の意見で白と言うので諍いが起きる。赤は赤と認め、白は白の良さを伝えるのが良い。ただ、赤を白と決めつける人間には赤は赤と教えることも大事。

 

自分の人生を否定されたら良い思いはしないはず。その為には仁の心が必要。相手を傷つけない、相手を思いやり、相手を慈しむ心を修養する。

 

その修養によって「それぞれの人間性」を否定しない心を持つ。人間関係で大事なのは肯定よりも否定しないことである。肯定はそれぞれの考え方がある為、賛同がし難い場合もある。しかし、それを否定するような意見を述べるのは控えた方が良い。

 

それぞれの人格を否定しないことが「仁」の心である。これは「自分がされて嫌なことは 人にしてはならない」恕(じょ)の実践になる。

 

*心学道場「恕庵」 恕は仁の実践