明治に入り、教育勅語や修身、倫理道徳の教えとなっていましたが、戦後日本の敗戦によって学問の意味が専門的知識や研究を示すようになりました。

学問は何を学び問うことであろうか?

人間の修養としての基本は五徳「仁・義・礼・智・信」並びに「忠・孝・敬・謙」になります。

これを江戸時代、徹底的に学んだのが武士であり、のちの武士道精神へとつながりました。

また、市中では商人たちの人材教育や寺子屋などの平民教育と広がっていき、世界一の識字率を誇りました。日本人が「日本の心」「日本精神」を確立したのが、この時期であり、日本人が行儀良いとか礼儀正しいとか海外から評判が良いのは、この学問のおかげであります。

では、それぞれの項目の意味は何でしょうか?

仁 人を思いやる心。人を慈しむ心。人を愛する心。

  *仁の欠如 いじめ 差別

義 正しい言動を守ること。他人の為に尽くすこと。

  *義の欠如 約束不履行 詐欺 

礼 人との交わりで行われる事で規定されている言動や服装、道具などを乱さず守ること。

  *礼の欠如 失礼 無礼 暴言 暴力

智 物の道理を見極め、正しい判断や予測が出来る能力。

  *智の欠如 無理 無駄 軽率 失敗

信 人から信用、正直な心、嘘をつかず誠意なる心。

  *信の欠如 嘘 不誠実 不信 疎遠 

忠 人に対して偽りのない心。誠や真心。上下関係にけじめがあり、約束を守り尽くすこと。

  * 忠の欠如 不正 独断 言訳 嘘 

孝 子供や親に従い、親に尽くすこと。また、下の者が上の者に従い、尽くすこと。

  *孝の欠如 親不孝 暴力 暴言 騒動

敬 人に対して慎み深く、欺かないこと。人を疎かにしないこと。

  *敬の欠如 不謹慎 自分勝手 独断 暴言

謙 人に対して言動を慎みへりくだること。自分を後にして人にゆずる心。

  *謙の欠如 生意気 自分勝手 自己優先 

徳 上記の項目を実践する心。

これらの項目が乱れると人間関係に障害が生じる。これらの項目を守ることが道徳であり、人間関係の基本でもあります。

 

明日、その3