過去の幸せを振り返るのは好きじゃない。
けどたまにならいいよね(笑)
いろんなことをしてきたけど後悔はしてない
むしろ過去のわたしが今のわたしであって、
今はそんな自分がそれなりに好き。
ふ、と昔の思い出をおもいだしてみた。
お気に入りのロマンス。
年が一回りも違う彼は、女の子を特別な存在にさせてくれるテクニシャン。
恋をさせる資格があるとしたら、この人は一級だ。
絶対自分じゃ見つけられないような道にある隠れたお店。
初めて見た真下からの東京タワー。
飲んだこともないお酒の味。
生まれて初めてもらったバラの花束。
自分が経験したこともない
おもしろい事色々教えてくれて、
おもしろい場所にもたくさん連れていってくれた。
彼はきっと妄想盛んな少女の理想を叶えにきたどこかの【使い】だったに違いない。
だとしても彼は、ただの小娘だったわたしを一人の女性にしてくれた特別な人。
彼の香りは残らない
独特な香りなのに
私の体に浸透して
形をなくしてしまうの