夏前のことだったでしょうか。
Jetstarがバーゲンをやっていたので、鹿児島ー中部国際空港のチケットを往復で購入。
「おそらくこのへんの時期なら仕事も余裕があるだろう」と思って取ったのが
先週金曜(21日)と日曜(23日)の便。
その時は特に目的もなく、単に安いからという理由でチケットを取り、
取ってから「何しに行こう…」と考えた。
それで、常々行きたいと思っていた伊勢神宮へ行くことに決めた。
そこから飛行機の時間と伊勢までの交通手段やかかる時間、
参拝や散策にかかる時間などを予想しながら宿泊先や全体の行程などを考えた。
旅の計画を立てるのは好きな作業だ。
同じ目的地に行くにしても「Aパターン、Bパターン、Cパターン…」など
交通手段や電車の便、宿泊ホテルなどをいろいろ組み合わせを変えて
どのパターンが一番安いか、効率的かを調べる。
かと言って「●時に電車に乗って、■■の見学は1時間で切り上げて、お昼ごはんは▲▲で食べて…」など、あまりきっちり細かく決めすぎないようにする。
A型だけど大雑把な性格なんで、そのへんはテゲテゲ(適当)だ。
それに、綿密に計画を立て過ぎると、それが崩れた時のリカバリーが難しい。
それならば大枠だけ決めて、比較的自由に行動したい。
とりあえず日記として旅の様子を記録。
10月21日(金)
この日は有休を取った。
6:00 起床
7:40 出発
8:00 空港リムジンバス 乗車
9:00 鹿児島空港到着
9:45 鹿児島空港離陸 Jetstar GK690便
※機材到着遅れのため 10:00 離陸
11:20 中部国際空港 到着
11:46 名鉄空港線特急(名鉄岐阜行き)で名古屋へ
12:41 近鉄名古屋線急行(近鉄松坂行き)乗車
<松坂駅乗換>
14:11 近鉄山田線急行(五十鈴川行き)乗車
14:26 近鉄伊勢市駅 到着
名古屋から伊勢まで結構かかるのね。
急行で2時間弱の乗車時間。
お昼時ってことで、名古屋駅で駅弁とビールを買ったけど……。
松坂行きの急行電車が、ロングシート(左右の窓側にシートがへばりつてるタイプね)だった…
2人掛けか向かい合わせのクロスシート(ボックスシート)かと思っていたので狼狽。
車内はスカスカなんだけど、向いの人にチラチラ見られながら弁当食べたりビール飲んだりはできない…。
通勤・通学で利用されることが多い路線ってことだろうか。
でも、真昼の急行だぜ…
ボックス席にしてくれい。
アテがすっかり外れて、弁当を広げるに広げられず、ビールも飲めず、まったりした1時間半ほどを車内で過ごした。
伊勢神宮へ行く客でもう少し乗車率が高いのかな…とも思っていたけれど、ほんとスカスカで、それもちょっと驚きだった。
松坂駅で乗り換えて伊勢市へ。
ホテルは近鉄線側からのほうが近かったけど、時間もまだ早いし、とりえずそのまま伊勢神宮外宮参拝へ行くことに(外宮はJRの出口側)。
JR側へ渡って駅舎を出る。
おお、これが伊勢市駅かー。
式年遷宮に合わせて新しくしたのかな?
散策の時に身軽でいられるようにと
事前に駅周辺や外宮・内宮周辺でのコインロッカーを調べておいた。
伊勢市駅構内にもコインロッカーがあったので、見てみたが平日とあってさすがにかなり空いていた。
思いのほか荷物が軽かったので実際は預けることはなかったけれど。
駅を出ると真正面が外宮へ続く参道。
飲食店や土産物屋が両側に並んでいる。
右手側にある中央分離帯のある広い車道が本来の参道なのかな?
古い建物やまだまだ新しいお店などがあり、ジグザグに歩きながら両側の店舗を見て歩いた。
▲なかなか風情のある建物だね
参道を抜けると、前方に鳥居が見えた。
伊勢神宮外宮(豊受大神宮)だね。
「伊勢神宮を詣るなら、まずは外宮から!」とネットの旅情報に書いてあったので、1日目は外宮を参拝することにしたんだ。
火除橋を渡り、手水舎で身を清め、参道を奥へと進む。
外宮神楽殿で、大麻やお守りをチラリと見てから奥へ
古殿地で前の正宮跡を確認し、いざ豊受大神宮をお詣り。
伊勢市の中心部、高倉山の麓に鎮座する豊受大神宮は、衣食住、広く産業の守護神である豊受大御神をお祀りし、古くから内宮に対して外宮と並び称されています。
今から約1500年前、天照大御神のお食事を司る御饌都神として丹波国から現在の地にお迎えされました。内宮の御鎮座から約500年後のことです。以来、外宮御垣内の東北に位置する御饌殿では朝と夕の二度、天照大御神を始め相殿及び別宮の神々に食事を供える日別朝夕大御饌祭が続けられています。
少ないと思っていた参拝客も、やはり正宮前にはわんさかいました。
正宮を詣った後は、別宮多賀宮を参拝。
多賀宮は、外宮に所属する四別宮のうち、第一に位しています。殿舎の規模も他の別宮よりも大きく、正宮に次ぐ大きさです。ご祭神は、豊受大御神の荒御魂。神様の御魂のおだやかな働きを、「和御魂」と申し上げるのに対して、荒々しく格別に顕著なご神威をあらわされる御魂の働きを、「荒御魂」とたたえます。
そして順番に沿って土宮。
ご祭神は、大土乃御祖神。古くから山田原 の鎮守の神でしたが、外宮の鎮座以後は宮域の地主神、宮川堤防の守護神とされ、平安時代末期に別宮に昇格しました。
土宮の前は式年遷宮山口祭、御船代祭の祭場でもあります。
下御井神社。
外宮の所管社で、内部には井戸があります。
日別朝夕大御饌祭を始め、お祭りにお供えする御水をいただく上御井神社で不都合があった場合は、下御井神社でいただいた御水をお供えします。
尚、上御井神社へ立ち入り参拝することはできません。
さらに、別宮風宮を参拝。
ご祭神は、風雨を司る級長津彦命、級長戸辺命で、内宮別宮の風日祈宮のご祭神と同じです。雨風は農作物に大きな影響を与えますので、神宮では古より正宮に準じて丁重にお祀りしています。
再び外宮神楽殿に戻って、大麻を1枚(数え方の単位は何だろう?)購入。
その後、まがたま池やせんぐう館を軽く見学して、外宮を後に。
再び参道をぷらぷらしながら夜の食事に使えそうなお店のチェック。
そして、伊勢市駅前バス停で周遊バスの時刻表をチェックしてから、駅舎向かって左側、線路沿いをぐるっと回って駅の裏側(近鉄駅舎側)へ回りこんで駅周辺散策。
ネットを見たら、こちら側にも居酒屋とか飲食店がポツーーーン、ポツーンとあるようだったので、同じく夜ご飯用の下見をしつつ、ホテルへ。
ホテルは「伊勢シティホテルアネックス」。
駅(近鉄口)から徒歩3分ほど。
駅からホテルへの道中、気付いたのだけれど、路上(歩道)に白いものが線状にずーーと並んでいる。
明らかに鳥の糞。
それが電線に沿って、その真下にびっしりと落ちている。
「養鶏場かっ!?」ってくらいの糞の後。
神社が近いから鳥も多いのかなぁ…。
視界には鳥は見えなかったけれど、早朝とか夕方とか電線にびっしりと留って、糞を落としまくっているんじゃなかろうか…。
危険だ。
16時過ぎにホテルにチェックインし、荷を解き、軽く汗を流して、しばし部屋でダラダラしつつ、翌日の行程をチェックしつつ、再度予定を組み直す。
そうこうしているうちに17時を過ぎた。
ちょっと早いと思ったけれど、そういえばお昼ごはんを食べそびれているのでお腹が空いた…。
ということで、ご飯を食べに行くことに…。
お店は、近鉄口側にある居酒屋。
串揚げがメインのようだけれど、魚が美味しってことで有名で、
なんでも某有名人が紹介して以来、人気店になっている模様。
平日でも早い時間から満席になり、予約をしておいたほうが無難とのことだった。
「ひとりだし、もし入れなかったら他の店にすればいいや」くらいの軽い気持ちで行ってみた。
「とばっ子」
住宅街というか、「こんなところに飯屋あるの?」って感じのところにある。
本当に地元の隠れ家的お店ってとこなんだろうな。
まぁ、今は人気になり過ぎて隠れきてないし、お店の人も隠れる気はさらさらない感じはしますが。
「ザ・地元」って佇まいなので、余所者の一見客はなかなか入りづらい雰囲気はある。
が、そこはなんと言っても有名店ですから、そんな客はしょっちゅう来ている事だろうし、いちいち気にしてはおるまい、ということで暖簾をくぐり、扉を空けた。
店内はなかなかにこじんまり感満載。
入ってすぐに4人掛けのテーブル席に、座敷もあり。
そして奥にカウンター(6席くらいかな)。
20人は入れなさそうかな。
17時半頃だったと思うけど、客が1組入っていた。
カウンターから「いらっしゃいませ」と比較的若め(他のスタッフと比較してって意味ね)の女性。
1人であることを伝えるとカウンターに通された。
カウンターは空いていたので、奥から2つめの席に座る。
目の前の冷蔵ケースにはその日仕入れたであろう魚が何種類か無造作に置かれていた。
確かに串揚げがメインのようだけれど、魚推しの店らしい。
「刺身を頼むなら、先にオーダーしてください」と
アドバイスなのか、仕事の効率の問題なのか分からないけれど
幾分居丈高な感じを醸し出しつつ、いきなり客に注文をつけてきた。
もちろん刺身は食べるつもりだったので、生ビールと刺し盛りをオーダー。
アドバイスをしてきた目の前のカウンター内にいる女性(全体を仕切ってる感あり)が、魚を捌いていく。
そうこうしているうちに、客がちらほらと入ってき始めた。
カウンターも私とは反対側の端に地元客っぽいおじさんが1名。
間をおかずに、明らかに夫婦ではない熟年カップルが1組、私の左隣に。
突き出しをアテに生をちびちび飲んでいると刺し盛り登場。
『刺し盛り』
これでいくらだったかな。
1000円だったかな。
同じく刺し盛りを注文したとなりの熟年カップルの男の方が、えらく褒めちぎる。
「やっぱりここの魚は美味しいねー」
女将(かどうかは解らないけれど、全体を仕切っている感のある女性)が、
「こんだけの魚、他所ではこの値段では食べられないですよ」
目利きに自信アリ!て感じだ。
「いや、いつも食べてる刺身とそんな変わらんし、なんならいつも食べる刺身のほうが旨いし、ていうか、量ももっと多くて同じくらいの値段だし、そもそも、地方都市で漁港の近くならこのくらいの魚は普通でしょ」
と思ったが、もちろんそんなことはおくびにも出さずに、食べた。
プライドが高い人に下手なことをいうと、あらぬ損害を受けることが多い。
ここは黙って食べていたほうが得策だ。
続いて、
「ハマチの塩焼き」をオーダー。
生も2杯目が空いたので、せっかく九州外にいるのだから…と日本酒(冷や)を頼んだ。
1種類しか置いてない日本酒は「宮の雪」って銘柄だったかな。
追加で「あおさの天ぷら」も注文。
しかし、このお店はスタッフが何人いるんだろう。
確認できただけでも4人はいたと思う。
もしかしたら、もう1人いたかも知れない。
確かにこの日も満席に近く、忙しい店のようだけれど、店の広さからするとスタッフの数が多いような気がする。
ホール兼飲み物担当1人。
魚や揚物担当1人。
奥の厨房で他の料理担当1人
計3人でも十分回せると思うんだけど…。
そしたら人件費削れるから、もっと料金を下げられたり、店の内装をもう少しキレイにしたりできるんじゃなかろうか…。
と、余計なことを思いながら、
「まだ1時間ちょっとしか経ってないのか…、もうちょっとねばりたいな…」
なんて考えていたら
「オーナー(女将だったかな?)のサービスです」
って言って、煮付けが出てきた。
なになに、そんなんもアリなの?
「意外に良い店じゃないか」と思いなおし、
日本酒も空いたので、お代わり頼むと
「冷やで」と言ったつもりだったけど、ぬる燗が出てきた。
どう聞き間違えれば「冷や」が「ぬる燗」になるんだろう。
まぁ、飲めれば何でもいいんだけどw
ってことで、2時間ほどを過ごして店を出た。
生ビール2杯
ハイボール1杯
日本酒(冷や)1杯
日本酒(ぬる燗)1杯
刺し盛り
ハマチの塩焼き
あおさの天ぷら
ハマチの煮付け(※サービス)
以上、4750円
まぁ、妥当かな。
さて、総量は少ないながらも、普段はほとんど飲まない日本酒を飲んだので、なかなかにいい気分。(鹿児島人は日本酒に免疫がないので、すぐ酔っ払う)
とりあえずホテル側へ向かって歩いたけれど…
時間はまだ20時前と言ったところ…。
「早いな…。もう1軒だな」ってことで、
JR口の方(外宮参道側)へ向かった。
この時間は、シャッターが下りてる店が多くて
街灯も少なく、なんとも寂しい雰囲気。
そんな少ない店の中から
まだオープンしてそんな経ってない感じの店に入ることに。
週末っぽく客も多く(ほとんどが会社帰りや友達通しの飲みの地元客のような感じ)
スタッツも皆結構若い。
2軒目なんでお腹は減ってないので、アテ的なものを注文。
初めて見るネーミングだったんで
「さめたれ」をオーダー。
そして、単に食べたかったんで
「生牡蠣」もオーダー。
「さめたれ」は、鮫の干物とのこと。
結構しょっぱくて、酒のアテにはもってこいですね。
私は嫌いじゃない味、食感でした。
日本酒をこれ以上飲むと、完全に酔っ払いそうだったんで
ハイボールを飲みながらサメタレをもぐもぐ。
うっすいハイボールだったんで、ついついお代わりしちゃって
それでも物足りなかったんで、結局生小を追加。
そして、〆に「あおさのみそ汁」を注文。
「どんだけ煮立たせたんだよっ!」
ってくらいに激熱で、口の中火傷しそうだったけれど、
あおさがたっぷりで、これはこれで満足。
1時間ほど居て、店を出たのでした。
翌日もあるので、まだまだ時間は早いものの、後はホテルの部屋で飲もうと
コンビニで缶ビールを2本とつまみを買って、ホテルに戻った。
少し酔を冷まそうと、シャワーを浴びて、ベッドにゴロンとなってテレビ見てたら
いつの間にか寝落ち。
目が覚めたら2時半だった……。
ってことで、部屋飲みすることなく1日目は終わったのだった。
ーーーーーーー 2日目に続く。