昨日エイプのオープン車両の常連さんから連絡があったんです(`・ω・´)
ヒデハルさん、エンジンマウントにクラック入ってるんで溶接して下さいと(`・ω・´)
でもこの常連さんはちょっと要注意人物なんで、
(私) ん? クラック?
写真送って(`・ω・´)
送ってこられた写真がこれなんです(`・ω・´)
これはクラックとは言わないでしょ?(^_^;)
まあ、持って頂いたんですが、このエイプやXR100のオープン車両は前にも紹介してますが、クレードルフレームなんで非常に弱いです。
ヒデハルのお客さんのフレームはあり得ないほど補強を施してます。
でもこのエンジンのマウント部分が割れるのは珍しいですね。
普通はこの少し下のスイングアームピボット部分にクラックが入るんです。
そこで、フレームをチェックしたんですが、このフレームはちょっとまえにクレードル部分が折れて溶接し直したらしく(^_^;)
この部分です。
私はプロのフレームビルダーですから、直ぐにわかりました(`・ω・´)
このクレードル、左に曲がってるんやないかと(`・ω・´)
常連はんは、きっちりした人に直してもらったからと言うんです(`・ω・´)
そこでエンジンを下ろしてたので、うちのモックエンジンを搭載して見ることにしました。
案の定左に3㎜曲がってたんですよ(^_^;)
エンジンとこのクレードルのマウント部分は通常一直線に繋がってますから直ぐにわかります。
多分クレードルが左に曲がったままエンジンを搭載してたので、右のハンガー部分が常に前に引っ張られてたんでしょうねぇ(^_^;)
それでパキッと取れたんだと思います(`・ω・´)
こんな簡単な事でも割れてしまうんですよ(^_^;)
で、まず、クレードルを直さないとどうにもなりませんので、後輩を呼んで、バイクを持ってもらって、クレードル部分にパイプを差し込んで、ギュッと………
これで直るんですよ(`・ω・´)
ふにゃふにゃなんでね(^_^;)
ふにゃふにゃで大丈夫なんかと思うでしょ?
そのためにダウンチューブを追加するんですよ。
この車両もうちのダウンチューブをつけてましたので(^-^)
よくフレームの修正をガスバーナーであぶってるショップがありますが、あんまりよろしくないんですよ( ̄^ ̄)
バイクに限らず車でも、パイプは炭素鋼管を使用してますので、熱を加えると強度が極端に落ちてしまいますので(`・ω・´)
で、クレードルを直してモックエンジンを搭載したらぴったり合いました(^-^)
このまま溶接すると曲がるので、左右をガッチリと繋いで溶接します。
これですね(^-^)
言うなれば、可変式のカラーでしょうか(^-^)
これで、少し現状より広げて固定するんです。
溶接後は必ず内側に入りますから(^-^)
どれぐらいとよく聞かれるんですが、経験値としか言えません(^_^;)
あとはリアサスを取り付けて完成です。
ちなみにヒデハルで製作したオープン車両はこんなふうにピボットに補強を入れてます。
よくスイングアームを頑丈な物に変えられますが、変えるとこのピボットがしなりだします(^_^;)
結局全部分補強しないとダメなんですよ(^_^;)
ピボットの板全面に追加で3㎜の鋼板を張り付けてるんです(^-^)
エイプやXR100はこの部分がt4㎜の板厚なんですが、それに3㎜足して7㎜の厚みに補強するんです。
部分的では意味がないんです。
薄い部分に負担がかかって割れてしまいます。
全面に補強しないとね(-。-)y-~
当然このクレードル部分とスイングアームピボットの下部とを繋ぐダウンチューブが必要なんです。
皆さん、簡単にフレーム修正と思われてるでしょうが、少しでも曲がってると今回の様に他の部分が割れたり、下手するとクランクケースが割れたりするもんなんですよ。
専門でやられてる、信頼の置けるショップに依頼してくださいね。
それが無理ならせめて修正後に、ご自分の目で歪んでないか確認してくださいね。
最後にこの常連さん、上記の加工をしてほしいとの事だったんですが、断りましてん( ̄^ ̄)
なぜならこのフレーム、すでに終わってますねん。
下の写真です。
持ってきてすぐに気づいたんですがヘッドパイプの塗装がはげてますね(`・ω・´)
これはヘッドパイプが曲がってるという証です。
だからこのフレームに無駄なお金を使わずに新たなフレームを補強しなさいと(^-^)
わたくしのささやかな優しさです(`・ω・´)✌️
0.1millimeter accuracy
ヒデハルエンジニアリング